でん粉の国内需給
最終更新日:2020年2月10日
でん粉の国内需給
2020年2月
1. 需給見通し
農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。3月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(
詳細は2020年5月号参照)。
2. 輸入動向
【タピオカでん粉の輸入動向】
6月の輸入量は前年同月からかなり大きく減少
財務省「貿易統計」によると、2020年6月のタピオカでん粉の輸入量は、1万2959トン(前年同月比14.6%減、前月比20.9%減)と、前年同月からかなり大きく減少した(図1)。
輸入先国はタイ、ベトナムおよび台湾の3カ国で、輸入量は次の通りであった。
タイ 1万2945トン
(前年同月比14.6%減、前月比20.4%減)
ベトナム 13トン
(同7.0倍、同87.6%減)
台湾 1トン
(同87.4%減、同94.7%減)
2020年6月の1トン当たりの輸入価格は、4万5649円(前年同月比11.4%安、前月比0.1%高)と、前年同月からかなり大きく下落した(図2)。
国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
タイ 4万5522円
(前年同月比11.5%安、前月比0.2%高)
ベトナム 15万1406円
(同48.8%安、同3.2倍)
台湾 47万5926円
(同2.3倍、同53.7%高)
【サゴでん粉の輸入動向】
6月の輸入量は前年同月から大幅に増加
財務省「貿易統計」によると、2020年6月のサゴでん粉の輸入量は、1862トン(前年同月比23.1%増、前月比0.6%減)と、前年同月から大幅に増加した(図3)。
輸入先国はマレーシアおよびインドネシアの2カ国で、輸入量は次の通りであった。
マレーシア 1790トン
(前年同月比42.0%増、前月比5.7%増)
インドネシア 72トン
(同71.4%減、同60.0%減)
2020年6月の1トン当たりの輸入価格は、5万7540円(前年同月比2.9%安、前月比1.7%安)と、前年同月をわずかに下回った(図4)。
国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
マレーシア 5万7320円
(前年同月比3.6%安、前月比1.5%安)
インドネシア 6万3000円
(同8.0%高、同2.4%高)
【ばれいしょでん粉の輸入動向】
6月の輸入量は前年同月から大幅に増加
財務省「貿易統計」によると、2020年6月のばれいしょでん粉の輸入量は1308トン(前年同月比4.5倍、前月比52.6%増)と、前年同月から大幅に増加した(図5)。
輸入先国はドイツ、オランダ、デンマークおよび米国の4カ国で、輸入量は次の通りであった。
ドイツ 1188トン
(前年同月比4.5倍、前月比58.5%増)
オランダ 100トン
(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)
デンマーク 20トン
(前年同月比4.8%減、前月比80.0%減)
米国 0.005トン
(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)
2020年6月の1トン当たりの輸入価格は、8万2060円(前年同月比14.0%安、前月比0.4%安)と、前年同月をかなり大きく下回った(図6)。
国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
ドイツ 8万1778円
(前年同月比10.0%安、前月比1.4%高)
オランダ 7万9890円
(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)
デンマーク 9万8650円
(前年同月比17.5%安、前月比22.2%高)
米国 4420万円
(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)
【でん粉誘導体の輸入動向】
6月の輸入量は前年同月からかなりの程度減少
財務省「貿易統計」によると、2020年6月のでん粉誘導体の輸入量は、3万8033トン(前年同月比6.5%減、前月比1.9%減)と、前年同月からかなりの程度減少した(図7)。
でん粉誘導体の輸入先国は20カ国で、最大の輸入先国はタイであった。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の約7割を占めており、次いでベトナム、フランスとなっている(表3)。
2020年6月の1トン当たりの輸入価格は、9万2059円(前年同月比0.2%安、前月比10.2%高)と、前年同月からわずかに下落した。
【デキストリンの輸入動向】
6月の輸入量は前年同月および前月から大幅に増加
財務省「貿易統計」によると、2020年6月のデキストリンの輸入量は、1405トン(前年同月比42.7%増、前月比16.8%増)と、前年同月および前月から大幅に増加した(図8)。
デキストリンの輸入先国は11カ国で、輸入量は上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。
上位輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイで輸入量の約5割を占めている(表4)。
2020年6月の1トン当たりの輸入価格は、11万378円(前年同月比4.0%高、前月比25.5%安)と、前年同月をやや上回った一方、前月を大幅に下回った。
【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
6月の輸入量は前年同月および前月から大幅に減少
財務省「貿易統計」によると、2020年6月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、23万5940トン(前年同月比30.9%減、前月比19.7%減)となり、前年同月および前月から大幅に減少した(図9)。
輸入先国は、米国およびブラジルの2カ国で、輸入量は次の通りであった。
米国 23万1288トン
(前年同月比32.3%減、前月比21.3%減)
ブラジル 4652トン
(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)
2020年6月の1トン当たりの輸入価格は、2万3788円(前年同月比2.1%安、前月比2.3%安)と、前年同月をわずかに下回った。
国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
米国 2万3837円
(前年同月比1.9%安、前月比2.1%安)
ブラジル 2万1355円
(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)
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