でん粉 でん粉分野の各種業務の情報、情報誌「でん粉情報」の記事、統計資料など

ホーム > でん粉 > でん粉の国内需給 > でん粉の国内需給

でん粉の国内需給

印刷ページ

最終更新日:2021年7月9日

でん粉の国内需給

2021年7月

調査情報部

1. 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。3月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2021年5月号参照)。

需給見通し

表1

表2

2. 輸入動向

【タピオカでん粉の輸入動向】
4月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年4月のタピオカでん粉の輸入量は、6281トン(前年同月比32.5%増、前月比61.2%減)と、前年同月から大幅に増加した(図1)。  

 輸入先国はタイ、ベトナムおよび台湾の3カ国で、輸入量は次の通りであった。  

タイ        6273トン   
(前年同月比33.2%増、前月比61.0%減)  
ベトナム        7トン   
(前年同月輸入実績なし、同93.3%減)  
台湾         1トン   
(前年同月比89.4%減、前月輸入実績なし)

図1

 2021年4月の1トン当たりの輸入価格は、5万2411円(前年同月比11.4%高、前月比4.1%高)と、前年同月をかなり大きく上回った(図2)。  

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。  

タイ      5万2109円   
(前年同月比13.4%高、前月比3.7%高)  
ベトナム   29万998円   
(前年同月輸入実績なし、同4.6倍)  
台湾     48万3333円  
(前年同月比94.7%高、前月輸入実績なし)

図2

【サゴでん粉の輸入動向】
4月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年4月のサゴでん粉の輸入量は、420トン(前年同月比2.3倍、前月比79.1%減)と、前年同月から大幅に増加した(図3)。  

 輸入先国はマレーシアのみで、国別の輸入量は次の通りであった。  

マレーシア     420トン   
(前年同月輸入実績なし、前月比79.1%減)

図3

 2021年4月の1トン当たりの輸入価格は、6万179円(前年同月比8.5%高、前月比7.9%高)と、前年同月をかなりの程度上回った(図4)。

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。  

マレーシア    6万179円   
(前年同月輸入実績なし、前月比7.9%高)

図4

【ばれいしょでん粉の輸入動向】
4月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年4月のばれいしょでん粉の輸入量は462トン(前年同月比2万3100倍、前月比62.7%減)と、前年同月から大幅に増加した(図5)。  

 輸入先国はドイツのみで、輸入量は次の通りであった。  

ドイツ        462トン  
(前年同月輸入実績なし、前月比44.7%減)

図5

 2021年4月の1トン当たりの輸入価格は、8万8082円(前年同月比99.8%安、前月比0.5%高)と、前年同月を大幅に下回った(図6)。  

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。  

ドイツ      8万8082円   
(前年同月輸入実績なし、前月比1.7%高)

図6 

【でん粉誘導体の輸入動向】
4月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年4月のでん粉誘導体の輸入量は、4万8856トン(前年同月比17.8%減、前月比34.0%増)と、前年同月から大幅に減少した(図7)。  

 でん粉誘導体の輸入先国は19カ国で、最大の輸入先国はタイであった。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の約8割を占めており、次いでベトナム、デンマークとなっている(表3)。  

 2021年4月の1トン当たりの輸入価格は、8万7476円(前年同月比7.3%高、前月比1.9%安)と、前年同月をかなりの程度上回った。

図7

表3

【デキストリンの輸入動向】
4月の輸入量は前年同月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2021年4月のデキストリンの輸入量は、1543トン(前年同月比30.2%増、前月比23.6%増)と、前年同月から大幅に増加した(図8)。

 デキストリンの輸入先国は8カ国で、輸入量は上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。

 上位輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイおよびベトナムで輸入量の約8割を占めている(表4)。

 2021年4月の1トン当たりの輸入価格は、14万608円(前年同月比22.8%高、前月比29.3%高)と、前年同月を大幅に上回った。

図8

表4

【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
4月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年4月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、26万8458トン(前年同月比39.0%増、前月比20.0%減)となり、前年同月から大幅に増加した(図9)。  

 輸入先国は、米国のみで国別の輸入量は次の通りであった。  

米国    26万8458トン   
(前年同月比37.8%増、前月比20.0%減)  

 2021年4月の1トン当たりの輸入価格は、3万2099円(前年同月比29.2%高、前月比12.7%高)と、前年同月を大幅に上回った。

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。  

米国      3万2099円   
(前年同月比29.2%高、前月比12.7%高)

図9

このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構  調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272