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でん粉の国内需給

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最終更新日:2021年8月10日

でん粉の国内需給

2021年8月

調査情報部

1. 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。3月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2021年5月号参照)。

需給見通し

表1

表2

2. 輸入動向

【タピオカでん粉の輸入動向】
5月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年5月のタピオカでん粉の輸入量は、1万3415トン(前年同月比18.1%減、前月比2.1倍)と、前年同月から大幅に減少した(図1)。  

 輸入先国はタイ、台湾およびベトナムの3カ国で、輸入量は次の通りであった。  

タイ      1万3387トン   
(前年同月比17.7%減、前月比2.1倍)  
台湾        22トン   
(同2.2倍、同41.5倍)  
ベトナム      5トン   
(同95.5%減、同29.8%減)

図1

 2021年5月の1トン当たりの輸入価格は、5万5955円(前年同月比22.7%高、前月比6.8%高)と、前年同月を大幅に上回った(図2)。  

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。  

タイ      5万5553円   
(前年同月比22.3%高、前月比6.6%高)  
台湾     27万7659円   
(同10.4%安、同42.6%安)  
ベトナム    14万1837円   
(同3.0倍、同51.3%安)

図2

【サゴでん粉の輸入動向】
5月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年5月のサゴでん粉の輸入量は、1296トン(前年同月比30.8%減、前月比3.1倍)と、前年同月から大幅に減少した(図3)。  

 輸入先国はマレーシアのみで、国別の輸入量は次の通りであった。  

マレーシア    1296トン   
(前年同月比23.5%減、前月比3.1倍)

図3

 2021年5月の1トン当たりの輸入価格は、6万833円(前年同月比4.0%高、前月比1.1%高)と、前年同月をやや上回った(図4)。  

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。  

マレーシア   6万833円   
(前年同月比4.5%高、前月比1.1%高)

図4

【ばれいしょでん粉の輸入動向】
5月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年5月のばれいしょでん粉の輸入量は140トン(前年同月比83.7%減、前月比69.7%減)と、前年同月から大幅に減少した(図5)。  

 輸入先国はデンマークおよびオランダの2カ国で、輸入量は次の通りであった。  

デンマーク    100トン   
(前年同月同、前月輸入実績なし)  
オランダ      40トン   
(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)

図5

 2021年5月の1トン当たりの輸入価格は、8万9893円(前年同月比9.1%高、前月比2.1%高)と、前年同月をかなりの程度上回った(図6)。  

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。  

デンマーク    8万9610円   
(前年同月比11.0%高、前月輸入実績なし)  
オランダ      9万600円   
(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)

図6 

【でん粉誘導体の輸入動向】
5月の輸入量は前年同月からかなりの程度減少
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年5月のでん粉誘導体の輸入量は、3万4635トン(前年同月比10.6%減、前月比29.1%減)と、前年同月からかなりの程度減少した(図7)。  

 でん粉誘導体の輸入先国は16カ国で、最大の輸入先国はタイであった。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の約8割を占めており、次いでベトナム、豪州となっている(表3)。  

 2021年5月の1トン当たりの輸入価格は、9万2297円(前年同月比10.5%高、前月比5.5%高)と、前年同月をかなりの程度上回った。

図7

表3

【デキストリンの輸入動向】
5月の輸入量は前年同月からかなりの程度減少
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年5月のデキストリンの輸入量は、1120トン(前年同月比6.9%減、前月比27.4%減)と、前年同月からかなりの程度減少した(図8)。  

 デキストリンの輸入先国は12カ国で、輸入量は上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。  

 上位輸入先国からの輸入量は次の通りで、ベトナムおよびタイで輸入量の約6割を占めている(表4)。  

 2021年5月の1トン当たりの輸入価格は、19万1637円(前年同月比29.4%高、前月比36.3%高)と、前年同月を大幅に上回った。

図8

表4

【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
5月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年5月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、22万7342トン(前年同月比23.5%減、前月比15.3%減)となり、前年同月から大幅に減少した(図9)。  

 輸入先国は、米国のみで国別の輸入量は次の通りであった。  

米国     22万7342トン   
(前年同月比23.5%減、前月比15.3%減)  

 2021年5月の1トン当たりの輸入価格は、3万3368円(前年同月比37.1%高、前月比4.0%高)と、前年同月を大幅に上回った。  国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。  

米国      3万3368円   
(前年同月比37.1%高、前月比4.0%高)

図9

このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構  調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272