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でん粉の国内需給

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最終更新日:2022年4月11日

でん粉の国内需給

2022年4月

調査情報部

1. 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。9月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2021年11月号参照)。

 

 

 

2. 輸入動向

【タピオカでん粉の輸入動向】
1月の輸入量は前年同月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2022年1月のタピオカでん粉の輸入量は、7228トン(前年同月比39.6%減、前月比14.1%減)と、前年同月から大幅に減少した(図1)。

 輸入先国はタイおよびベトナムの2カ国で、輸入量は次の通りであった。

タイ        7213トン
 (前年同月比38.3%減、前月比14.1%減)
ベトナム       14トン
 (同94.2%減、同57.3%増)

 

 2022年1月の1トン当たりの輸入価格は、5万8351円(前年同月比26.1%高、前月比3.0%高)と、前年同月を大幅に上回った(図2)。

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

タイ       5万8212円
 (前年同月比27.1%高、前月比3.6%高)
ベトナム    12万9168円
 (同2.3倍、同33.1%安)

 

【サゴでん粉の輸入動向】
1月の輸入量は前年同月からやや減少


 財務省「貿易統計」によると、2022年1月のサゴでん粉の輸入量は、1108トン(前年同月比4.2%減、前月比27.9%減)と、前年同月からやや減少した(図3)。

 輸入先国はマレーシアおよびインドネシアの2カ国で、国別の輸入量は次の通りであった。

マレーシア      928トン
 (前年同月比19.8%減、前月比35.8%減)
インドネシア     180トン
 (前年同月輸入実績なし、同2.0倍)

 

 2022年1月の1トン当たりの輸入価格は、6万1507円(前年同月比15.8%高、前月比3.2%安)と、前年同月をかなり大きく上回った(図4)。

国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

マレーシア      6万1500円
 (前年同月比15.8%高、前月比3.4%安)
インドネシア     6万1544円
 (前年同月輸入実績なし、同0.5%高)

 

【ばれいしょでん粉の輸入動向】
1月の輸入量は前年同月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2022年1月のばれいしょでん粉の輸入量は721トン(前年同月比7.0倍、前月比2.2%増)と、前年同月から大幅に増加した(図5)。

輸入先国はドイツ、デンマークおよび台湾の3カ国で、輸入量は次の通りであった。

ドイツ      658トン
 (前年同月輸入実績なし、前月比456.9倍)
デンマーク     60トン
 (前年同月比40.0%減、同91.5%減)
台湾        3トン
 (同16.7%減、前月輸入実績なし)

 

 2022年1月の1トン当たりの輸入価格は、9万5494円(前年同月比3.8%高、前月比4.9%高)と、前年同月をやや上回った(図6)。

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

ドイツ      9万4831円
 (前年同月輸入実績なし、前月比79.6%安)
デンマーク    9万2150円
 (前年同月比6.8%高、同2.1%高)
台湾      30万7667円
 (同22.7%高、前月輸入実績なし)

 

【でん粉誘導体の輸入動向】
1月の輸入量は前年同月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2022年1月のでん粉誘導体の輸入量は、3万7720トン(前年同月比33.8%増、前月比31.0%増)と、前年同月から大幅に増加した(図7)。

 でん粉誘導体の輸入先国は18カ国で、最大の輸入先国はタイであった。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の約7割を占めており、次いでベトナム、デンマークとなっている(表3)。

 2022年1月の1トン当たりの輸入価格は、10万904円(前年同月比17.4%高、前月比8.3%安)と、前年同月を大幅に上回った。

 

 

【デキストリンの輸入動向】
1月の輸入量は前年同月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2022年1月のデキストリンの輸入量は、1001トン(前年同月比22.3%減、前月比21.0%減)と、前年同月から大幅に減少した(図8)。

 デキストリンの輸入先国は10カ国で、輸入量は上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。

 上位輸入先国からの輸入量は次の通りで、ベトナムおよびタイで輸入量の約7割を占めている(表4)。

 2022年1月の1トン当たりの輸入価格は、12万9321円(前年同月比32.2%高、前月比26.8%高)と、前年同月を大幅に上回った。

 

 

【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
1月の輸入量は前年同月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2022年1月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、17万7056トン(前年同月比29.9%増、前月比29.7%減)となり、前年同月から大幅に増加した(図9)。

 輸入先国は、米国、南アフリカおよびブラジルの3カ国で国別の輸入量は次の通りであった。

米国      14万2102トン
 (前年同月比28.8%増、前月比36.0%減)
南アフリカ   2万4448トン
 (前年同月輸入実績なし、同11.0%減)
ブラジル    1万506トン
 (前年同月比59.6%減、同4.2倍)

 2022年1月の1トン当たりの輸入価格は、3万8369円(前年同月比54.1%高、前月比0.6%安)と、前年同月を大幅に上回った。

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

米国      3万8860円
 (前年同月比53.4%高、前月並み)
南アフリカ   3万7578円
 (前年同月輸入実績なし、前月比1.6%高)
ブラジル    3万3556円
 (前年同月比45.6%高、同0.9%高)

 

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農畜産業振興機構 農畜産業振興機構 調査情報部  (担当:企画情報グループ)
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