でん粉の国内需給
最終更新日:2022年7月11日
でん粉の国内需給
2022年7月
1. 需給見通し
農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。3月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(
詳細は2022年5月号参照)。
2. 輸入動向
【タピオカでん粉の輸入動向】
4月の輸入量は前年同月から大幅に増加
財務省「貿易統計」によると、2022年4月のタピオカでん粉の輸入量は、9186トン(前年同月比46.3%増、前月比5.6%増)と、前年同月から大幅に増加した(図1)。
輸入先はタイ、ベトナム、台湾およびブラジルで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。
タイ 9173トン
(前年同月比46.2%増、前月比5.6%増)
台湾 7トン
(同13.4倍、前月輸入実績なし)
ベトナム 6トン
(同17.4%減、前月比58.8%減)
ブラジル 1トン
(前年同月および前月輸入実績なし)
2022年4月の1トン当たりの輸入価格は、6万7175円(前年同月比28.2%高、前月比8.3%高)と、前年同月を大幅に上回った(図2)。
国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
タイ 6万6833円
(前年同月比28.3%高、前月比8.1%高)
台湾 36万3926円
(同24.7%安、前月輸入実績なし)
ベトナム 16万8403円
(同42.1%安、前月比5.8%安)
ブラジル 89万2000円
(前年同月および前月輸入実績なし)
【サゴでん粉の輸入動向】
4月の輸入量は前年同月から大幅に増加
財務省「貿易統計」によると、2022年4月のサゴでん粉の輸入量は、1008トン(前年同月比2.4倍、前月比22.7%減)と、前年同月から大幅に増加した(図3)。
輸入先はマレーシアおよびインドネシアで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。
マレーシア 918トン
(前年同月比2.2倍、前月比18.3%減)
インドネシア 90トン
(前年同月輸入実績なし、同50.0%減)
2022年4月の1トン当たりの輸入価格は、7万922円(前年同月比17.9%高、前月比10.6%高)と、前年同月を大幅に上回った(図4)。
国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
マレーシア 7万1464円
(前年同月比18.8%高、前月比11.0%高)
インドネシア 6万5389円
(前年同月輸入実績なし、同4.7%高)
【ばれいしょでん粉の輸入動向】
4月の輸入量は前年同月から大幅に減少
財務省「貿易統計」によると、2022年4月のばれいしょでん粉の輸入量は46トン(前年同月比90.0%減、前月比87.2%減)と、前年同月から大幅に減少した(図5)。
輸入先はデンマークおよび台湾で、国・地域別の輸入量は次の通りであった。
デンマーク 43トン
(前年同月輸入実績なし、前月比76.1%減)
台湾 3トン
(前年同月および前月輸入実績なし)
2022年4月の1トン当たりの輸入価格は、11万7000円(前年同月比32.8%高、前月比25.2%高)と、前年同月を大幅に上回った(図6)。
国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
デンマーク 10万2744円
(前年同月輸入実績なし、前月比11.6%高)
台湾 32万1333円
(前年同月および前月輸入実績なし)
【でん粉誘導体の輸入動向】
4月の輸入量は前年同月からわずかに減少
財務省「貿易統計」によると、2022年4月のでん粉誘導体の輸入量は、4万7629トン(前年同月比2.5%減、前月比27.1%増)と、前年同月からわずかに減少した(図7)。
でん粉誘導体の輸入先は17カ国・地域で、最大の輸入先はタイであった。主要輸入先からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の約8割を占めており、次いでデンマーク、フランスとなっている(表3)。
2022年4月の1トン当たりの輸入価格は、10万8324円(前年同月比23.8%高、前月比0.2%安)と、前年同月を大幅に上回った。
【デキストリンの輸入動向】
4月の輸入量は前年同月からわずかに減少
財務省「貿易統計」によると、2022年4月のデキストリンの輸入量は、1507トン(前年同月比2.4%減、前月比33.1%減)と、前年同月からわずかに減少した(図8)。
デキストリンの輸入先は9カ国・地域で、輸入量は上位輸入先の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。
上位輸入先からの輸入量は次の通りで、タイおよびベトナムで輸入量の約8割を占めている(表4)。
2022年4月の1トン当たりの輸入価格は、17万7035円(前年同月比25.9%高、前月比63.9%高)と、前年同月を大幅に上回った。
【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
4月の輸入量は前年同月から大幅に減少
財務省「貿易統計」によると、2022年4月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、22万1071トン(前年同月比18.1%減、前月比37.0%減)となり、前年同月から大幅に減少した(図9)。
輸入先は、米国、南アフリカおよびブラジルで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。
米国 17万9067トン
(前年同月比33.7%減、前月比47.0%減)
南アフリカ 3万5925トン
(前年同月および前月輸入実績なし)
ブラジル 6079トン
(前年同月輸入実績なし、前月比53.3%減)
2022年4月の1トン当たりの輸入価格は、4万4258円(前年同月比37.9%高、前月比5.8%高)と、前年同月を大幅に上回った。
国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
米国 4万4571円
(前年同月比38.8%高、前月比6.2%高)
南アフリカ 4万3454円
(前年同月および前月輸入実績なし)
ブラジル 3万9784円
(前年同月輸入実績なし、前月比3.9%高)
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