でん粉の国内需給
最終更新日:2022年9月12日
でん粉の国内需給
2022年9月
1. 需給見通し
農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。3月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り
(詳細は2022年5月号参照)。
2. 輸入動向
【タピオカでん粉の輸入動向】
6月の輸入量は前年同月から大幅に増加
財務省「貿易統計」によると、2022年6月のタピオカでん粉の輸入量は、1万4571トン(前年同月比26.4%増、前月比9.0%減)と、前年同月から大幅に増加した(図1)。
輸入先はタイ、ベトナム、ブラジルおよび台湾で、国・地域別の輸入量は次の通りであった。
タイ 1万4557トン
(前年同月比26.6%増、前月比8.4%減)
ベトナム 6トン
(同21.6%減、同94.2%減)
ブラジル 5トン
(同2.4倍、同48.9%増)
台湾 4トン
(同84.8%減、同68.6%減)
2022年6月の1トン当たりの輸入価格は、7万4246円(前年同月比30.6%高、前月比4.7%高)と、前年同月を大幅に上回った(図2)。
国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
タイ 7万4070円
(前年同月比31.1%高、前月比4.9%高)
ベトナム 17万7322円
(同28.9%安、同2.5倍)
ブラジル 38万6730円
(同2.6倍、同39.3%高)
台湾 19万3889円
(同20.2%高、同53.8%安)
【サゴでん粉の輸入動向】
6月の輸入量は前年同月から大幅に増加
財務省「貿易統計」によると、2022年6月のサゴでん粉の輸入量は、1062トン(前年同月比28.3%増、前月16.2%減)と、前年同月から大幅に増加した(図3)。
輸入先はマレーシアおよびインドネシアで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。
マレーシア 882トン
(前年同月比6.5%増、前月比18.9%減)
インドネシア 180トン
(前年同月輸入実績なし、前月同)
2022年6月の1トン当たりの輸入価格は、8万5869円(前年同月比44.0%高、前月比10.7%高)と、前年同月を大幅に上回った(図4)。
国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
マレーシア 8万7397円
(前年同月比46.5%高、前月比12.2%高)
インドネシア 7万8383円
(前年同月輸入実績なし、同3.5%高)
【ばれいしょでん粉の輸入動向】
6月の輸入量は前年同月から大幅に減少
財務省「貿易統計」によると、2022年6月のばれいしょでん粉の輸入量は126トン(前年同月比67.9%減、前月比95.4%減)と、前年同月から大幅に減少した(図5)。
輸入先はデンマークおよび台湾で、国・地域別の輸入量は次の通りであった。
デンマーク 122トン
(前年同月輸入実績なし、前月比22.0%増)
台湾 4トン
(前年同月比36.4%増、前月輸入実績なし)
2022年6月の1トン当たりの輸入価格は、11万2354円(前年同月比17.5%高、前月比12.3%高)と、前年同月を大幅に上回った(図6)。
国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
デンマーク 10万1270円
(前年同月輸入実績なし、前月比4.8%高)
台湾 44万2815円
(前年同月比52.3%高、前月輸入実績なし)
【でん粉誘導体の輸入動向】
6月の輸入量は前年同月からやや減少
財務省「貿易統計」によると、2022年6月のでん粉誘導体の輸入量は、3万4622トン(前年同月比3.6%減、前月比13.0%減)と、前年同月からやや減少した(図7)。
でん粉誘導体の輸入先は16カ国・地域で、最大の輸入先はタイであった。主要輸入先からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の約7割を占めており、次いでベトナム、デンマークとなっている(表3)。
2022年6月の1トン当たりの輸入価格は、13万978円(前年同月比35.8%高、前月比9.0%高)と、前年同月を大幅に上回った。
【デキストリンの輸入動向】
6月の輸入量は前年同月から大幅に減少
財務省「貿易統計」によると、2022年6月のデキストリンの輸入量は、1103トン(前年同月比20.8%減、前月比11.7%減)と、前年同月から大幅に減少した(図8)。
デキストリンの輸入先は9カ国・地域で、輸入量は上位輸入先の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。
上位輸入先からの輸入量は次の通りで、ベトナムおよびタイで輸入量の約6割を占めている(表4)。
2022年6月の1トン当たりの輸入価格は、24万8123円(前年同月比76.5%高、前月比88.8%高)と、前年同月を大幅に上回った。
【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
6月の輸入量は前年同月からわずかに減少
財務省「貿易統計」によると、2022年6月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、26万301トン(前年同月比2.8%減、前月比6.2%減)となり、前年同月からわずかに減少した(図9)。
輸入先は、米国および南アフリカで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。
米国 25万9797トン
(前年同月比20.7%増、前月比9.6%増)
南アフリカ 504トン
(同99.0%減、同99.8%減)
2022年6月の1トン当たりの輸入価格は、5万180円(前年同月比45.1%高、前月比3.9%高)と、前年同月を大幅に上回った。
国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
米国 5万171円
(前年同月比46.5%高、前月比3.0%高)
南アフリカ 5万5038円
(同53.2%高、同20.7%高)
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