でん粉の国内需給
最終更新日:2022年10月11日
でん粉の国内需給
2022年10月
1. 需給見通し
農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。3月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り
(詳細は2022年5月号参照)。
2. 輸入動向
【タピオカでん粉の輸入動向】
7月の輸入量は前年同月からわずかに増加
財務省「貿易統計」によると、2022年7月のタピオカでん粉の輸入量は、1万958トン(前年同月比1.3%増、前月比24.8%減)と、前年同月からわずかに増加した(図1)。
輸入先はタイ、ベトナムおよび台湾で、国・地域別の輸入量は次の通りであった。
タイ 1万852トン
(前年同月比1.4%増、前月比25.4%減)
ベトナム 105トン
(同0.6%増、同17.7倍)
台湾 1トン
(同82.6%減、同82.5%減)
2022年7月の1トン当たりの輸入価格は、7万8405円(前年同月比39.4%高、前月比5.6%高)と、前年同月を大幅に上回った(図2)。
国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
タイ 7万8297円
(前年同月比40.0%高、前月比5.7%高)
ベトナム 8万5356円
(同38.5%高、同51.9%安)
台湾 76万8254円
(同2.5倍、同4.0倍)
【サゴでん粉の輸入動向】
7月の輸入量は前年同月からかなり大きく増加
財務省「貿易統計」によると、2022年7月のサゴでん粉の輸入量は、1344トン(前年同月比13.4%増、前月比26.6%増)と、前年同月からかなり大きく増加した(図3)。
輸入先はマレーシアおよびインドネシアで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。
マレーシア 1308トン
(前年同月比19.5%増、前月比48.3%増)
インドネシア 36トン
(同60.0%減、同80.0%減)
2022年7月の1トン当たりの輸入価格は、8万9856円(前年同月比43.8%高、前月比4.6%高)と、前年同月を大幅に上回った(図4)。
国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
マレーシア 8万9977円
(前年同月比42.9%高、前月比3.0%高)
インドネシア 8万5472円
(同50.8%高、同9.0%高)
【ばれいしょでん粉の輸入動向】
7月の輸入量は前年同月からかなりの程度増加
財務省「貿易統計」によると、2022年7月のばれいしょでん粉の輸入量は1656トン(前年同月比6.7%増、前月比13.1倍)と、前年同月からかなりの程度増加した(図5)。
輸入先はドイツ、デンマーク、台湾および米国で、国・地域別の輸入量は次の通りであった。
ドイツ 1452トン
(前年同月比24.4%増、前月輸入実績なし)
デンマーク 201トン
(同42.6%増、前月比64.8%増)
台湾 2トン
(前年同月輸入実績なし、同41.3%減)
米国 1トン
(前年同月および前月輸入実績なし)
2022年7月の1トン当たりの輸入価格は、12万1458円(前年同月比28.9%高、前月比8.1%高)と、前年同月を大幅に上回った(図6)。
国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
ドイツ 11万5983円
(前年同月比22.7%高、前月輸入実績なし)
デンマーク 10万6015円
(同10.3%高、前月比4.7%高)
台湾 36万5000円
(前年同月輸入実績なし、同17.6%安)
米国 1175万3333円
(前年同月および前月輸入実績なし)
【でん粉誘導体の輸入動向】
7月の輸入量は前年同月からかなり大きく増加
財務省「貿易統計」によると、2022年7月のでん粉誘導体の輸入量は、3万5980トン(前年同月比11.7%増、前月比3.9%増)と、前年同月からかなり大きく増加した(図7)。
でん粉誘導体の輸入先は17カ国・地域で、最大の輸入先はタイであった。主要輸入先からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の約8割を占めており、次いでベトナム、デンマークとなっている(表3)。
2022年7月の1トン当たりの輸入価格は、13万1303円(前年同月比31.2%高、前月比0.2%高)と、前年同月を大幅に上回った。
【デキストリンの輸入動向】
7月の輸入量は前年同月からわずかに減少
財務省「貿易統計」によると、2022年7月のデキストリンの輸入量は、1429トン(前年同月比2.7%減、前月比29.5%増)と、前年同月からわずかに減少した(図8)。
デキストリンの輸入先は12カ国・地域で、輸入量は上位輸入先の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。
上位輸入先からの輸入量は次の通りで、タイおよびベトナムで輸入量の約8割を占めている(表4)。
2022年7月の1トン当たりの輸入価格は、16万2283円(前年同月比22.8%高、前月比34.6%安)と、前年同月を大幅に上回った。
【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
7月の輸入量は前年同月からやや減少
財務省「貿易統計」によると、2022年7月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、28万6394トン(前年同月比3.9%減、前月比10.0%増)となり、前年同月からやや減少した(図9)。
輸入先は、米国および南アフリカで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。
米国 27万9345トン
(前年同月比6.3%減、前月比7.5%増)
南アフリカ 7049トン
(前年同月輸入実績なし、同14.0倍)
2022年7月の1トン当たりの輸入価格は、5万6926円(前年同月比55.8%高、前月比13.4%高)と、前年同月を大幅に上回った。
国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
米国 5万6925円
(前年同月比55.8%高、前月比13.5%高)
南アフリカ 5万6948円
(前年同月輸入実績なし、同3.5%高)
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