でん粉の国内需給
 
 
 
最終更新日:2023年7月10日
           
でん粉の国内需給
2023年7月
            
1.需給見通し
 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。2月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(
詳細は2023年3月号参照)。
 
 
 
            
2.輸入動向
【タピオカでん粉の輸入動向】
	4月の輸入量は前年同月からかなりの程度増加
	 財務省「貿易統計」によると、2023年4月のタピオカでん粉の輸入量は、9924トン(前年同月比8.0%増、前月比37.4%増)と、前年同月からかなりの程度増加した(図1)。
	
	 輸入先はタイ、ベトナムおよび台湾で、国・地域別の輸入量は次の通りであった。
	
	 タイ     8917トン
	  (前年同月比2.8%減、前月比30.7%増)
	 ベトナム  1000トン
	  (同173.5倍、同2.6倍)
	 台湾       8トン
	  (同12.6%増、同47.4%増)
	 
 
 
            
 2023年4月の1トン当たりの輸入価格は、6万5492円(前年同月比2.5%安、前月比3.4%安)と、前年同月をわずかに下回った(図2)。
 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
 タイ      6万5010円
  (前年同月比2.7%安、前月比3.5%安)
 ベトナム   6万7614円
  (同59.8%安、同3.4%安)
 台湾     33万2842円
  (同8.5%安、同7.1%高)
 
 
            
【サゴでん粉の輸入動向】
4月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 財務省「貿易統計」によると、2023年4月のサゴでん粉の輸入量は、473トン(前年同月比53.1%減、前月比58.0%減)と、前年同月から大幅に減少した(図3)。
 輸入先はマレーシアのみで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。
 マレーシア  473トン
  (前年同月比48.5%減、前月比49.0%減)
 
            
 2023年4月の1トン当たりの輸入価格は、11万953円(前年同月比56.4%高、前月比0.8%高)と、前年同月を大幅に上回った(図4)。
 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
 マレーシア  11万953円
  (前年同月比55.3%高、前月比0.5%安)
 
            
【ばれいしょでん粉の輸入動向】
4月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 財務省「貿易統計」によると、2023年4月のばれいしょでん粉の輸入量は3トン(前年同月比92.8%減、前月比98.5%減)と、前年同月から大幅に減少した(図5)。
 輸入先は台湾のみで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。
 台湾  3トン
  (前年同月比10.0%増、前月比21.4%減)
 
            
 2023年4月の1トン当たりの輸入価格は、37万4848円(前年同月比3.2倍、前月比2.7倍)と、前年同月を大幅に上回った(図6)。
 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
 台湾  37万4848円
  (前年同月比16.7%高、前月比5.1%高)
 
            
【でん粉誘導体の輸入動向】
4月の輸入量は前年同月からわずかに増加
 財務省「貿易統計」によると、2023年4月のでん粉誘導体の輸入量は、4万8567トン(前年同月比2.0%増、前月比63.5%増)と、前年同月からわずかに増加した(図7)。
 でん粉誘導体の輸入先は16カ国・地域で、最大の輸入先はタイであった。主要輸入先からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の約8割を占めており、次いでデンマーク、ベトナムとなっている(表3)。
 
            
 2023年4月の1トン当たりの輸入価格は、13万766円(前年同月比20.7%高、前月比5.0%安)と、前年同月を大幅に上回った。
 
            
【デキストリンの輸入動向】
4月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 財務省「貿易統計」によると、2023年4月のデキストリンの輸入量は、967トン(前年同月比35.9%減、前月比30.2%増)と、前年同月から大幅に減少した(図8)。
 デキストリンの輸入先は11カ国・地域で、輸入量は上位輸入先の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。
 上位輸入先からの輸入量は次の通りで、タイ、ベトナムおよび米国で輸入量の約8割を占めている(表4)。
 
            
 2023年4月の1トン当たりの輸入価格は、19万8662円(前年同月比12.2%高、前月比10.2%安)と、前年同月をかなり大きく上回った。
 
            
【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
4月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 財務省「貿易統計」によると、2023年4月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、18万3441トン(前年同月比17.2%減、前月比44.9%減)となり、前年同月から大幅に減少した(図9)。
 輸入先は、米国、南アフリカおよびブラジルで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。
 米国      13万9752トン
  (前年同月比22.2%減、前月比46.2%減)
 南アフリカ  2万3666トン
  (同34.1%減、同2.7倍)
 ブラジル     2万23トン
  (同3.3倍、同68.9%減)
 
 2023年4月の1トン当たりの輸入価格は、4万8322円(前年同月比9.2%高、前月比5.7%安)と、前年同月をかなりの程度上回った。
 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
 米国         4万8955円
  (前年同月比9.8%高、前月比6.6%安)
 南アフリカ  4万7914円
  (同10.3%高、同1.4%安)
 ブラジル   4万4393円
  (同11.6%高、同5.2%安)
 
           
           
           
           
           
           
           
       
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