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でん粉の国内需給

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最終更新日:2024年1月10日

でん粉の国内需給

2024年1月

調査情報部

1 需給見通し


 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。9月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2023年11月号参照)。
 





 
1

2 輸入動向

【タピオカでん粉の輸入動向】
10月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
財務省「貿易統計」によると、2023年10月のタピオカでん粉の輸入量は、1万2925トン(前年同月比96.7%増、前月比85.5%増)と、前年同月から大幅に増加した(図1)。

 輸入先はタイ、台湾およびベトナムで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 タイ     1万2915トン
  (前年同月比97.1%増、前月比85.6%増)
 台湾           8トン
  (同1.6%増、同4.4%増)
 ベトナム         3トン
  (同74.5%減、同8.5%増)
 




 2023年10月の1トン当たりの輸入価格は、8万5287円(前年同月比0.03%高、前月比1.6%高)と、前年同月並みであった(図2)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 タイ         8万5018円
  (前年同月比0.8%高、前月比1.9%高)
 台湾       49万3779円
  (同0.1%安、同45.3%高)
 ベトナム      21万588円
  (同38.0%安、同48.2%安)
 

2

【サゴでん粉の輸入動向】
10月の輸入量は前年同月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2023年10月のサゴでん粉の輸入量は、1391トン(前年同月比60.4%増、前月比12.0%増)と、前年同月から大幅に増加した(図3)。

 輸入先はマレーシアのみで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 マレーシア      1391トン
  (前年同月比60.4%増、前月比12.0%増)




 


 2023年10月の1トン当たりの輸入価格は、11万9227円(前年同月比7.9%高、前月比1.0%安)と、前年同月をかなりの程度上回った(図4)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 マレーシア        11万9227円
  (前年同月比7.9%高、前月比1.0%安)
 

3

【ばれいしょでん粉の輸入動向】
10月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
財務省「貿易統計」によると、2023年10月のばれいしょでん粉の輸入量は546トン(前年同月比27.3倍、前月比59.3%減)と、前年同月から大幅に増加した(図5)。

 輸入先はデンマーク、オランダおよびドイツで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 デンマーク      402トン
  (前年同月輸入実績なし、前月比67.5%増)
 オランダ        100トン
  (前年同月および前月輸入実績なし)
 ドイツ           44トン
  (前年同月輸入実績なし、前月比96.0%減)




 


 2023年10月の1トン当たりの輸入価格は、15万4198円(前年同月比31.3%高、前月比9.2%高)と、前年同月を大幅に上回った(図6)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 デンマーク          15万6587円
  (前年同月輸入実績なし、前月比3.6%高)
 オランダ            13万5690円
  (前年同月および前月輸入実績なし)
 ドイツ               17万4432円
  (前年同月輸入実績なし、前月比25.5%高)
 

4

【でん粉誘導体の輸入動向】
10月の輸入量は前年同月からわずかに減少
 
財務省「貿易統計」によると、2023年10月のでん粉誘導体の輸入量は、3万4376トン(前年同月比1.1%減、前月比3.1%減)と、前年同月からわずかに減少した(図7)。

 でん粉誘導体の輸入先は17カ国・地域で、最大の輸入先はタイであった。主要輸入先からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の約7割を占めており、次いでデンマーク、ベトナムとなっている(表3)。
 


 

  2023年10月の1トン当たりの輸入価格は、15万5244円(前年同月比10.4%高、前月比1.8%高)と、前年同月をかなりの程度上回った。
 

5

【デキストリンの輸入動向】
10月の輸入量は前年同月からかなりの程度減少
 
財務省「貿易統計」によると、2023年10月のデキストリンの輸入量は、833トン(前年同月比6.0%減、前月比5.8%増)と、前年同月からかなりの程度減少した(図8)。

 デキストリンの輸入先は8カ国・地域で、輸入量は上位輸入先の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。

 上位輸入先からの輸入量は次の通りで、タイおよびベトナムで輸入量の約7割を占めている(表4)。
 


 2023年10月の1トン当たりの輸入価格は、20万3523円(前年同月比23.0%安、前月比5.9%安)と、前年同月を大幅に下回った。
 

6

【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
10月の輸入量は前年同月からかなりの程度減少
 
財務省「貿易統計」によると、2023年10月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、15万2426トン(前年同月比7.6%減、前月比52.7%減)となり、前年同月からかなりの程度減少した(図9)。

 輸入先は、米国、ブラジルおよび南アフリカで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 米国            11万6596トン
  (前年同月比5.1%減、前月比40.9%減)
 ブラジル        3万3290トン
  (同6.2%減、同32.3%減)
 南アフリカ           2540トン
  (同32.9%減、同96.6%減)

 2023年10月の1トン当たりの輸入価格は、4万5476円(前年同月比22.8%安、前月比7.1%安)と、前年同月を大幅に下回った。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 米国                4万6054円
  (前年同月比23.1%安、前月比8.9%安)
 ブラジル           4万2962円
  (同22.6%安、同2.9%安)
 南アフリカ         5万1884円
  (同9.5%安、同8.4%高)
 

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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
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