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最終更新日:2025年1月10日
【需給動向:トウモロコシ】
消費量の微増などから期末在庫はかなりの程度減少
米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2024年12月10日、2024/25年度の世界のトウモロコシ需給予測値を更新した(表)。
これによると、同年度の世界のトウモロコシ生産量は12億1789万トン(前年度比1.0%減)と前月から151万トン下方修正された。このうち、ウクライナは前月から上方修正されたが、EUやインドネシア、メキシコなどの下方修正がこれを上回った。中でもメキシコは、冬トウモロコシの作付面積の減少が見込まれており、加えて北西部では、高温干ばつにより10月の貯水池水位が同月としては過去22年間で最も低くなっているため、収穫への影響も危惧されている。
輸入量は、世界全体で1億8392万トン(同6.7%減)と前月から51万トン上方修正された。このうち、ブラジルとの貿易量が減少した中国は前月から下方修正されたが、EUやバングラデシュ、メキシコなどの上方修正が補った。
消費量は、世界全体で12億3766万トン(同1.6%増)と前月から818万トン上方修正された。このうち、米国やブラジル、EUなどで前月から上方修正されたことが寄与した。
輸出量は、世界全体で1億9304万トン(前年度並み)と前月から321万トン上方修正された。最大の輸出国である米国は6287万トンと前月から381万トン上方修正されたことが寄与した。
この結果、期末在庫は米国や中国、EUでの下方修正を反映し2億9644万トン(前年度比6.3%減)と前月から770万トン下方修正された。
【需給、価格動向:トウモロコシ】
米国は総消費量の増加により期末在庫はわずかに減少
USDA/WAOBは2024年12月10日、2024/25年度(9月〜翌8月)の米国のトウモロコシ需給見通しを更新した(表)。
生産量は前月から据え置かれ、151億4300万ブッシェル(3億8465万トン(注))と見込まれている。
米国内消費量は、127億1500万ブッシェル(3億2297万トン、前年度比0.3%増)と前月から上方修正され、前年度並みと見込まれている。このうち、エタノール向けトウモロコシについては、24年9月から11月までの使用量が17年以来最高値とされている。
輸出量は、24億7500万ブッシェル(6287万トン、同8.0%増)と前年度をかなりの程度上回る高水準とされている。
この結果、期末在庫は17億3800万ブッシェル(4415万トン、同1.3%減)と、総消費量が上方修正された影響で前月から下方修正され、前年度をわずかに下回ると見込まれている。
また、期末在庫率(総消費量に対する期末在庫量)は、11.4%(同0.4ポイント減)と前月から1.5ポイント下方修正され、前年度を下回ると見込まれている。
生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり4.10米ドル(622円。1キログラム当たり24.5円、同9.9%安)と前月から据え置かれ、前年からかなりの程度下落することが見込まれている。
(注)1ブッシェルを約25.401キログラムとして農畜産業振興機構が換算。
【貿易動向:トウモロコシ】
24年10月の輸出量は前月からやや減少、輸出価格は前月からわずかに上昇
2024年10月の米国のトウモロコシ輸出量は、405万9377トン(前年同月比45.7%増、前月比5.4%減)と前年同月を大幅に上回り、前月からやや減少した(表、図)。
また、同月の輸出価格(FAS価格)は、1トン当たり214.6米ドル(3万2563円、同14.1%安、同2.1%高)と前年同月をかなり大きく下回り、前月からわずかに上昇した。
【貿易動向:コーンスターチ】
24年10月の輸出量は前月からかなり大きく増加、輸出価格は前月からわずかに上昇
2024年10月の米国のコーンスターチ輸出量は、1万8533トン(前年同月比2.2%増、前月比15.0%増)と前年同月をわずかに上回り、前月からかなり大きく増加した(表、図)。
同月の輸出価格(FAS価格)は、1トン当たり749.4米ドル(11万3714円、同17.3%安、同0.4%高)と前年同月を大幅に下回り、前月からわずかに上昇した。
米国農務省経済調査局(USDA/ERS)によると、24年11月の同国中西部市場におけるコーンスターチ価格は、1ポンド当たり14.47米セント(注)(22.0円、前年同月比7.1%安、前月比1.9%高)と前年同月をかなりの程度下回り、前月からわずかに上昇した(図)。
(注)1ポンドは約453.6グラム、1米セントは1米ドルの100分の1。
【貿易動向】
24年11月の輸出量は前月から大幅に増加、10月の輸出価格は前月からやや下落
AgroMonitorによると、2024年11月のタピオカでん粉輸出量は、19万7685トン(前年同月比16.4%減、前月比30.3%増)と前年同月を大幅に下回り、前月から大幅に増加した(表、図)。
24年10月の輸出価格(CFR価格・中国向け)は、1トン当たり451米ドル(6万8435円、同16.6%安、同5.1%安)と前年同月を大幅に下回り、前月からやや下落した。
【貿易動向】
24年9月の輸出量は前月から大幅に増加、輸出価格は前月からわずかに上昇
2024年9月のばれいしょでん粉輸出量(注)は、3万5919トン(前年同月比5.5%増、前月比21.7%増)と前年同月をやや上回り、前月から大幅に増加した(表、図)。
また、同月の輸出価格(FOB価格)は、1トン当たり941.1ユーロ(15万1235円、同1.3%安、同2.1%高)と前年同月をわずかに下回り、前月からわずかに上昇した。
(注)EU27カ国による輸出。輸出先の不明なものを除く。
【貿易動向】
24年9月の輸出量は前月からやや減少、輸出価格は前月からわずかに下落
2024年9月の化工でん粉の輸出量は、9万1575トン(前年同月比9.3%増、前月比3.7%減)と前年同月をかなりの程度上回り、前月からやや減少した(表、図)。
また、同月の輸出価格(FOB価格)は、1トン当たり892.1米ドル(13万5367円、同0.9%安、同2.8%安)と前年同月および前月からわずかに下落した。
【貿易動向】
24年9月の輸出量は前月からかなり大きく増加、輸出価格は前月からわずかに下落
2024年9月の化工でん粉の輸出量(注)は、4万3405トン(前年同月比26.9%増、前月比11.1%増)と前年同月を大幅に上回り、前月からかなり大きく増加した(表、図)。
また、同月の輸出価格(FOB価格)は、1トン当たり1520.2ユーロ(24万4296円、同15.2%安、同0.4%安)と前年同月をかなり大きく下回り、前月からわずかに下落した。
(注)EU27カ国による輸出。輸出先の不明なものを除く。
【貿易動向】
24年9月の輸出量は前月からかなり大きく減少、輸出価格は前月から大幅に上昇
2024年9月の化工でん粉の輸出量は、2万2213トン(前年同月比6.7%減、前月比12.0%減)と前年同月をかなりの程度下回り、前月からかなり大きく減少した(表、図)。
また、同月の輸出価格(FOB価格)は、1トン当たり1803.3米ドル(27万3633円、同12.7%高、同16.1%高)と前年同月をかなり大きく上回り、前月から大幅に上昇した。
【貿易動向】
24年10月の輸出量は前月からわずかに増加、輸出価格は前月からわずかに上昇
2024年10月の化工でん粉の輸出量は、1万7130トン(前年同月比46.0%増、前月比2.7%増)と前年同月を大幅に上回り、前月からわずかに増加した(表、図)。
また、同月の輸出価格(FOB価格)は、1トン当たり1136.7米ドル(17万2483円、同10.0%安、同2.9%高)と前年同月をかなりの程度下回り、前月からわずかに上昇した。
【貿易動向】
24年9月の輸出量は前月から大幅に減少、輸出価格は前月からやや上昇
2024年9月の化工でん粉の輸出量は、2563トン(前年同月比19.3%増、前月比34.4%減)と前年同月を大幅に上回り、前月から大幅に減少した(表、図)。
また、同月の輸出価格(FOB価格)は、1トン当たり1661.0米ドル(25万2040円、同3.5%安、同3.2%高)と前年同月をやや下回り、前月からやや上昇した。