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でん粉の国内需給

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最終更新日:2025年2月10日

でん粉の国内需給

2025年2月

調査情報部

1 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。令和6年9月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2024年11月号参照)。
 





 
1

2 輸入動向

【タピオカでん粉の輸入動向】
11月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
財務省「貿易統計」によると、2024年11月のタピオカでん粉の輸入量は、1万1426トン(前年同月比30.4%増、前月比2.2%減)と、前年同月から大幅に増加した(図1)。

 輸入先はタイ、台湾およびベトナムで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 タイ
 1万1410トン(前年同月比48.9%増、前月比7.3%増)

 台湾
 9トン(前年同月および前月輸入実績なし)

 ベトナム
 7トン(前年同月比99.4%減、前月比99.3%減)

 


 

 

 2024年11月の1トン当たりの輸入価格は、7万7585円(前年同月比8.6%安、前月比2.8%高)と、前年からかなりの程度下落した(図2)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 タイ
 7万7078円(前年同月比9.1%安、前月比2.4%高)

 台湾
 41万1332円(前年同月および前月輸入実績なし)

 ベトナム
 45万6255円(前年同月比5.4倍、前月比5.9倍)
 

2

【サゴでん粉の輸入動向】
11月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
財務省「貿易統計」によると、2024年11月の輸入量は、1576トン(前年同月比21.6%増、前月比17.6%減)と、前年同月から大幅に増加した(図3)。

 輸入先はマレーシアのみで、輸入量は次の通りであった。

 マレーシア
 1576トン(前年同月比36.8%増、前月比3.0%減)





 2024年11月の1トン当たりの輸入価格は、10万33円(前年同月比14.4%安、前月比3.6%高)と、前年同月をかなり大きく下回った(図4)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 マレーシア
 10万33円(前年同月比14.8%安、前月比2.8%高)
 

3

【ばれいしょでん粉の輸入動向】
11月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
財務省「貿易統計」によると、2024年11月のばれいしょでん粉の輸入量は815トン(前年同月比23.5%増、前月比13.7%減)と、前年同月から大幅に増加した(図5)。

 輸入先はデンマーク、オランダ、ポーランドおよびスウェーデンで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 デンマーク
 424トン(前年同月比4.8倍、前月比21.2%減)

 オランダ
 240トン(同1920.0倍、同20.0%増)

 ポーランド
 132トン(前年同月輸入実績なし、同6.0倍)

 スウェーデン
 20トン(前年同月輸入実績なし、同84.3%減)




 
 2024年11月の1トン当たりの輸入価格は、16万3995円(前年同月比11.3%高、前月比4.1%高)と、前年同月をかなり大きく上回った(図6)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 デンマーク
 16万5079円(前年同月比4.2%高、前月比6.9%高)

 オランダ
 15万8221円(同92.3%安、同2.2%高)

 ポーランド
 17万3250円(前年同月輸入実績なし、同12.2%高)

 スウェーデン
 14万9237円
 (前年同月輸入実績なし、同1.0%安)
 

4

【でん粉誘導体の輸入動向】
11月の輸入量は前年同月からやや増加
 
財務省「貿易統計」によると、2024年11月のでん粉誘導体の輸入量は、2万7771トン(前年同月比5.9%増、前月比26.2%減)と、前年同月からやや増加した(図7)。

 2024年11月の1トン当たりの輸入価格は、14万9966円(前年同月比1.6%安、前月比6.7%高)と、前年同月をわずかに下回った。
 



 


 でん粉誘導体の輸入先は19カ国・地域で、最大の輸入先はタイであった。主要輸入先からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の約7割を占めており、次いでデンマーク、ベトナムとなっている(表3)。
 

5

【デキストリンの輸入動向】
11月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
財務省「貿易統計」によると、2024年11月のデキストリンの輸入量は、870トン(前年同月比33.1%減、前月比45.7%減)と、前年同月から大幅に減少した(図8)。

 デキストリンの輸入先は10カ国・地域で、輸入量は上位輸入先の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。

 2024年11月の1トン当たりの輸入価格は、18万4051円(前年同月比1.2%安、前月比4.7%安)と、前年同月をわずかに下回った。

 



 上位輸入先からの輸入量は次の通りで、タイおよびベトナムで輸入量の過半を占めている(表4)。
 

6

【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
11月の輸入量は前年同月からかなり大きく減少
 
財務省「貿易統計」によると、2024年11月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、27万2743トン(前年同月比13.7%減、前月比43.0%増)となり、前年同月からかなり大きく減少した(図9)。

 輸入先は、米国およびブラジルで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 米国
 19万6427トン(前年同月比16.7%増、前月比16.2%増)

 ブラジル
 7万6316トン(同42.3%減、同4.5倍)

 2024年11月の1トン当たりの輸入価格は、3万8181円(前年同月比15.5%安、前月比2.7%高)と、前年同月をかなり大きく下回った。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 米国
 3万8779円(前年同月比12.9%安、前月比3.6%高)

 ブラジル
 3万6641円(同21.3%安、同5.3%高)
 

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このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272