
ホーム > でん粉 > 海外現地調査報告 > フランスのばれいしょでん粉生産とその動向〜生産状況の変化と生産維持に向けた動き〜
最終更新日:2025年5月9日
コラム Potato Europe 2024Potato Europeは、フランス、オランダ、ドイツ、ベルギーの4カ国が持ち回りで開催している欧州最大のばれいしょ展示会である。2024年はフランスで開催され、約80カ国から1万8000人が来場した。40ヘクタール以上の広大な会場では、400社近くのブースが並び、ばれいしょの栽培、収穫および品種などに関する最新技術や商品を紹介していた。ばれいしょをテーマにした各種講演も催され、会場中央部では農業機械の展示・実演が行われるなど、大きな盛り上がりを見せた(コラム−写真1)。![]() 今回のPotato Europeの主催者であるアルバリス農業技術研究所のブースでは、さまざまな生産技術や病虫害に関する情報発信を行っていた。また、別の企業のブースでは、フランスのばれいしょ生産における主要な病気である「ジャガイモ疫病」について、病害抵抗性の有無による品種間の被害状況を比較し、抵抗性品種は非抵抗性品種に比べて病害の発生を遅らせ、被害を軽減させる効果があることを説明していた(コラム−写真2)。 ![]() Potato Europeには、今回紹介したもののほか農薬や物流資材などを取り扱うブースもあり、ばれいしょに関するあらゆる情報を体感し、収集できる。また、会場内はフライドポテトなどの飲食物ブースも立ち並び、和やかな雰囲気の中、国内外からの業界関係者以外に加えて農業を志す若者の姿も数多く見受けられた。 次回は25年9月にオランダのワーヘニンゲン大学の研究農場で開催が予定されており、業界関係企業および業界団体のブース展示や農業機械の実演に加え、同大学主催のばれいしょ栽培に関する国際会議も予定されている。 |