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でん粉の国内需給

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最終更新日:2025年5月9日

でん粉の国内需給

2025年5月

調査情報部

1 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。令和7年2月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2025年4月号参照)。
 





 
1

2 輸入動向

【タピオカでん粉の輸入動向】
2月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
財務省「貿易統計」によると、2025年2月のタピオカでん粉の輸入量は、1万385トン(前年同月比34.6%減、前月比0.4%減)と、輸入量が多かった前年同月から大幅に減少した(図1)。

 輸入先はタイ、ベトナム、ブラジルおよび台湾で、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 タイ
 1万326トン(前年同月比33.8%減、前月比7.3%増)

 ベトナム
 54トン(同81.4%減、同93.2%減)

 ブラジル
 2トン(前年同月および前月輸入実績なし)

 台湾
 2トン(前年同月輸入実績なし、同76.2%減)





 2025年2月の1トン当たりの輸入価格は、6万5759円(前年同月比22.3%安、前月比5.9%安)と、前年同月を大幅に下回った(図2)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 タイ
 6万5172円(前年同月比23.0%安、前月比6.5%安)

 ベトナム
 14万7373円(同74.6%高、同2.2倍)

 ブラジル
 54万5680円(前年同月および前月輸入実績なし)

 台湾
 33万9766円(前年同月輸入実績なし、同38.0%安)
 

2

【サゴでん粉の輸入動向】
2月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
財務省「貿易統計」によると、2025年2月の輸入量は、1530トン(前年同月比32.1%増、前月比32.2%増)と、前年同月から大幅に増加した(図3)。

 輸入先はマレーシアおよびインドネシアで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 マレーシア
 1350トン(前年同月比16.6%増、前月比16.7%増)

 インドネシア
 180トン(前年同月および前月輸入実績なし)




 


 2025年2月の1トン当たりの輸入価格は、10万1337円(前年同月比13.2%安、前月比1.7%安)と、前年同月をかなり大きく下回った(図4)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 マレーシア
 10万2090円(前年同月比12.5%安、前月比0.9%安)

 インドネシア
 9万5694円(前年同月および前月輸入実績なし)
 

3

【ばれいしょでん粉の輸入動向】
2月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
財務省「貿易統計」によると、2025年2月のばれいしょでん粉の輸入量は2377トン(前年同月比2.2倍、前月比2.9倍)と、前年同月から大幅に増加した(図5)。

 輸入先はデンマーク、ドイツ、オランダおよびスウェーデンで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 デンマーク
 1387トン(前年同月比5倍、前月比8.4倍)

 ドイツ
 550トン(同18.3%減、同84.0%増)

 オランダ
 400トン(同4倍、同34.2%増)

 スウェーデン
 40トン(前年同月輸入実績なし、同2倍)





 2025年2月の1トン当たりの輸入価格は、17万2469円(前年同月比23.6%高、前月比3.6%安)と、前年同月を大幅に上回った(図6)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 デンマーク
 16万3757円(前年同月比5.4%高、前月比1.2%安)

 ドイツ
 18万5960円(同39.2%高、同1.2%高)

 オランダ
 18万6753円(同42.8%高、同0.6%高)

 スウェーデン
 14万6275円(前年同月輸入実績なし、同12.7%安)
 

4

【でん粉誘導体の輸入動向】
2月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
財務省「貿易統計」によると、2025年2月のでん粉誘導体の輸入量は、3万6328トン(前年同月比17.1%増、前月比34.8%増)と、前年同月から大幅に増加した(図7)。

 2025年2月の1トン当たりの輸入価格は、13万8322円(前年同月比4.8%安、前月比14.2%安)と、前年同月をやや下回った。

 


 


 でん粉誘導体の輸入先は17カ国・地域で、最大の輸入先はタイであった。主要輸入先からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の7割以上を占めており、次いでベトナム、フランスとなっている(表3)。
 

5

【デキストリンの輸入動向】
2月の輸入量は前年同月からわずかに増加
 
財務省「貿易統計」によると、2025年2月のデキストリンの輸入量は、1498トン(前年同月比2.5%増、前月比35.9%増)と、前年同月からわずかに増加した(図8)。

 デキストリンの輸入先は8カ国・地域で、輸入量は上位輸入先の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。

 2025年2月の1トン当たりの輸入価格は、15万557円(前年同月比31.7%安、前月比18.0%安)と、前年同月を大幅に下回った。

 



 

 上位輸入先からの輸入量は次の通りで、タイおよびベトナムで輸入量の約8割を占めている(表4)。
 

6

【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
2月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
財務省「貿易統計」によると、2025年2月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、19万1229トン(前年同月比16.5%減、前月比9.2%減)となり、前年同月から大幅に減少した(図9)。

 輸入先は、米国およびブラジルで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 米国
 18万3742トン(前年同月比18.5%減、前月比0.6%減)

 ブラジル
 7487トン(同2.1倍、同70.8%減)

 2025年2月の1トン当たりの輸入価格は、4万1541円(前年同月比0.9%安、前月比0.5%高)と、前年同月をわずかに下回った。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 米国
 4万1596円(前年同月比0.9%安、前月比0.1%高)

 ブラジル
 4万185円(同5.5%高、同1.6%高)
 

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