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でん粉の国内需給

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最終更新日:2025年12月10日

でん粉の国内需給

2025年12月

調査情報部

1 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。令和7年9月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(表1〜2。詳細は2025年11月号参照)。






 
1

2 輸入動向

【タピオカでん粉の輸入動向】
9月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
財務省「貿易統計」によると、2025年9月のタピオカでん粉の輸入量は、10万216トン(前年同月比26.1%増、前月比2.3倍)と、前年同月と比較すると、大幅に増加した(図1)。

 輸入先はタイ、ベトナム、台湾、インドネシアおよびオーストリアで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 タイ
 7701トン(前年同月比4.8%減、前月比75.7%減)

 ベトナム
 2508トン(前年同月輸入実績なし、同97.0倍)

 台湾
 4トン(前年同月比53.1%減、同75.8倍)

 インドネシア
 2トン(前年同月輸入実績なし、同47.0%減)

 オーストリア
 2トン(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)
 

2
 2025年9月の1トン当たりの輸入価格は、6万915円(前年同月比19.8%安、前月比1.5%安)と、前年同月を大幅に下回った(図2)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 タイ
 6万815円(前年同月比19.5%安、前月比2.3%高)

 ベトナム
 6万159円(前年同月輸入実績なし、同65.3%安)

 台湾
  48万6111円(前年同月比0.8%安、同8.7%高)

 インドネシア
 17万8500円(前年同月輸入実績なし、同67.8%安)

 オーストリア
 66万4000円(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)
 
3

【サゴでん粉の輸入動向】
9月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
財務省「貿易統計」によると、2025年9月の輸入量は、1134トン(前年同月比27.6%減、前月同)と、前年同月から大幅に減少した(図3)。

 輸入先はマレーシアおよびインドネシアで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 マレーシア
 810トン(前年同月比41.6%減、前月比10.0%減)

 インドネシア
 324トン(同80.0%増、同38.5%増)
 

4
 2025年9月の1トン当たりの輸入価格は、10万3655円(前年同月比7.7%高、前月比3.3%安)となり、前年の価格をかなりの程度上回った。(図4)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 マレーシア
 10万9548円(前年同月比12.8%高、前月比2.2%安)

 インドネシア
 8万8923円(同0.5%安、同0.2%高)
 
5

【ばれいしょでん粉の輸入動向】
9月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
財務省「貿易統計」によると、2025年9月のばれいしょでん粉の輸入量は2166トン(前年同月比17.7%減、前月比20.2%増)と、前年同月から大幅に減少した(図5)。

 輸入先はデンマーク、ドイツ、オランダおよびポーランドで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 デンマーク
 963トン(前年同月比83.7%増、前月比25.0%減)

 ドイツ
 827トン(同18.3%増、同2.5倍)

 オランダ
 196トン(同65.0%減、同96.0%増)

 ポーランド
 132トン(同6.0倍、同50.0%増)
 

6
 2025年9月の1トン当たりの輸入価格は、18万8563円(前年同月比26.0%高、前月比4.5%高)と、前年同月を大幅に上回った(図6)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 デンマーク
 17万5304円(前年同月比12.3%高、前月比0.6%高)

 ドイツ
 20万6215円(同36.1%高、同1.0%高)

 オランダ
 20万6592円(同33.1%高、同1.5%高)

 ポーランド
 15万3598円(同1.1%高、前月比1.5%安)
 
7

【でん粉誘導体の輸入動向】
9月の輸入量は前年同月からかなりの程度増加
 
財務省「貿易統計」によると、2025年9月のでん粉誘導体の輸入量は、3万4875トン(前年同月比9.8%増、前月比9.7%増)と、前年同月からかなりの程度増加した(図7)。

 2025年9月の1トン当たりの輸入価格は、14万2704円(前年同月比4.8%安、前月比3.9%高)と、前年同月をやや下回った。
 



 


 でん粉誘導体の輸入先は18カ国・地域で、最大の輸入先はタイであった。主要輸入先からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の6割強を占めており、次いでベトナム、フランスとなっている(表3)。
 

8
【デキストリンの輸入動向】
9月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
財務省「貿易統計」によると、2025年9月のデキストリンの輸入量は1093トン(前年同月比18.6%減、前月比19.4%減)と、前年同月から大幅に減少した(図8)。

 デキストリンの輸入先は10カ国・地域となっており、2025年9月の1トン当たりの輸入価格は、19万7047円(前年同月比4.4%高、前月比10.8%高)と、前年同月をやや上回った。




 上位輸入先からの輸入量は次の通りで、タイおよびベトナムからの輸入は、6割強を占めている(表4)。
 
9

【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
9月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
財務省「貿易統計」によると、2025年9月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、25万3279トン(前年同月比19.9%減、前月比6.8%減)となり、前年同月を大幅に下回った(図9)。

 輸入先は、米国のみで、輸入量は次の通りであった。

 米国
 25万3279トン(前年同月比19.9%減、前月比6.8%減)

 2025年9月の1トン当たりの輸入価格は、3万7402円(前年同月比2.6%安、前月比2.3%安)と、前年同月をわずかに下回った。

 米国の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 米国
 3万7402円(前年同月比2.9%安、前月比2.3%安)
 

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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
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