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2 日本の品目別主要輸入先の動向

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最終更新日:2026年1月9日

2 日本の品目別主要輸入先の動向

2026年1月



 本稿中の為替レートは、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2025年11月末日TTS相場の1米ドル=157.63円、1ユーロ=183.10円、1タイバーツ=4.93円を使用した。

 なお、本稿中の輸出価格は品目に応じて以下の価格を使用。

 ・FAS(Free alongside ship)価格:貨物が輸出国の埠頭(ふ とう)または(はしけ)に置かれた時点までの費用を含めた価格。
 ・CFR(Cost and Freight)価格:貨物が輸出国の船上に置かれた時点までの費用および輸入国までの運賃を含めた価格。
 ・FOB(Free on Board)価格:貨物が輸出国の船上に置かれた時点までの費用を含めた価格。

トウモロコシ・コーンスターチ

世界

【需給動向:トウモロコシ】
25/26年度は輸出量の上方修正から期末在庫は下方修正
 
米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2025年12月9日、2025/26年度の世界のトウモロコシ需給予測値を更新した(表)。

 これによると、同年度の世界のトウモロコシ生産量は12億8296万トン(前年度比4.3%増)と前月から327万トン下方修正された。主要生産国では、降雨による収穫遅れが見込まれるウクライナの下方修正がEUの上方修正を上回った。

 輸入量は、世界全体で1億9037万トン(同2.9%増)と前月から75万トン下方修正された。主要生産国では、EUの下方修正が反映された。

 消費量は、世界全体で12億9718万トン(同3.6%増)と前月から64万トン上方修正され、引き続き高水準を維持している。

 輸出量は、世界全体で2億510万トン(同9.6%増)と前月から163万トン上方修正された。主要生産国では、米国の上方修正がウクライナの下方修正を上回った。

 この結果、期末在庫は、消費量および輸出量の上方修正が生産量および輸入量の下方修正を上回ったことで、2億7915万トン(同4.8%減)と前月から219万トン下方修正された。
 

1

米国

【需給、価格動向:トウモロコシ】
米国は生産量の増加などから期末在庫は大幅に増加
 
USDA/WAOBは2025年12月9日、2025/26年度(9月〜翌8月)の米国のトウモロコシ需給見通しを更新した(表)。

 米国内生産量は、167億5200万ブッシェル(4億2552万トン(注)、前年度比12.5%増)と前年度をかなり大きく上回ると見込まれている。

 米国内消費量は、130億8000万ブッシェル(3億3225万トン、同6.5%増)と前年度からかなりの程度増加が見込まれている。

 輸出量は、32億ブッシェル(8128万トン、同12.0%増)と前年度をかなり大きく上回ると見込まれている。

 期末在庫は、20億2900万ブッシェル(5154万トン、同32.4%増)と前年度から大幅な増加が見込まれている。

 また、期末在庫率(総消費量に対する期末在庫量)は、12.5%(同2.4ポイント増)と、前年度を上回ると見込まれている。

 生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり4.00米ドル(631円。1キログラム当たり25円、同5.7%安)と前年度からやや下落が見込まれている。

 (注)1ブッシェルを約25.401キログラムとして農畜産業振興機構が換算。
 

2

【貿易動向:トウモロコシ】
25年9月の輸出量は前月からかなりの程度増加、輸出価格は前月からわずかに下落
 
2025年9月の米国のトウモロコシ輸出量は、699万1091トン(前年同月比60.7%増、前月比9.1%増)と前年同月を大幅に上回り、前月からかなりの程度増加した(表、図)。

 また、同月の輸出価格(FAS価格)は、1トン当たり215.3米ドル(3万3938円、同1.8%高、同2.0%安)と前年同月をわずかに上回り、前月からわずかに下落した。

 


 

3

【貿易動向:コーンスターチ】
25年9月の輸出量は前月から大幅に減少、輸出価格は前月からかなりの程度上昇
 
2025年9月の米国のコーンスターチ輸出量は、1万4627トン(前年同月比9.4%減、前月比23.1%減)と前年同月をかなりの程度下回り、前月から大幅に減少した(表、図)。

 同月の輸出価格(FAS価格)は、1トン当たり778.6米ドル(12万2731円、同4.0%高、同7.0%高)と前年同月をやや上回り、前月からかなりの程度上昇した。
 






 


 米国農務省経済調査局(USDA/ERS)によると、25年11月の同国中西部市場におけるコーンスターチ価格は、1ポンド当たり14.95米セント(注)(24円、前年同月比3.3%高、前月比0.6%高)と前年同月をやや上回り、前月からわずかに上昇した(図)。

(注)1ポンドは約453.6グラム、1米セントは1米ドルの100分の1。
 

4

タピオカでん粉

タイ

【生産動向】
25/26年度のキャッサバ生産量は減少の見込み
 
タイ農業協同組合省農業経済局(OAE)が公表した「農業経済2025年11月」によると、2025/26年度(10月〜翌9月)のキャッサバ収穫面積は、812万ライ(130万ヘクタール(注1)、前年度比6.0%減)とかなりの程度減少し、単収は1ライ当たり3.15トン(1ヘクタール当たり19.68トン、同0.8%増)とわずかな増加が見込まれている(表)。この結果、生産量は2556万トン(同5.3%減)とやや減少が見込まれている。

 タイでは、18/19年度からキャッサバモザイク病(注2)の感染が拡大しており、農業普及局によると、25年12月11日現在の感染面積は、37県で113万6570ライ(18万1851ヘクタール、前月比4.5%減)とやや減少している。同局は、近隣国から流入する感染苗の監視強化や生産者に対する抵抗性品種栽培の推奨などを継続しており、でん粉団体と協力し生産者の収入安定と産業の持続可能性を支えることを目指している。なお、同局は24年に20万本の抵抗性品種を配布しており、26年には220万本に拡大する予定である。

 タイのキャッサバの農家庭先価格は24年以降下落傾向が続いており、政府による対応が求められている。タイ商務省外国貿易局は、25年12月から26年3月の収穫期に、ラオスに隣接する4県の国境検問所に監視カメラを設置し、同省が定める品質基準を満たさないキャッサバの流入を阻止することで、国内価格の下落を防ぐ方針を示した。一方で、キャッサバ生産量の減少からでん粉工場への供給不足が生じ、キャッサバ価格の高騰が報じられている。タイタピオカ貿易協会は輸出競争力を維持するため、近隣国からのキャッサバやチップの輸入規制緩和を政府に要請した。

 (注1)1ライを0.16ヘクタールとして農畜産業振興機構が換算。
 (注2)ウイルス感染により葉に黄化斑が発生する病気で、光合成機能が低下し、枯死することもあるため収穫量が大幅に減少する。タイのほかに、近隣国のベトナムやカンボジアで流行が確認されている。
 

5

【価格動向】
国内価格は前年同期をやや下回り、前月からはわずかに上昇
 
タイ・タピオカでん粉協会(TTSA)によると、2025年12月第2週のタピオカでん粉の国内価格は、1キログラム当たり13.90バーツ(69円、前年同期比4.1%安、前月同週比2.2%高)と前年同期をやや下回り、前月からわずかに上昇した(図)。
 

6

【貿易動向】
25年9月の輸出量は前月からわずかに増加、輸出価格は前月並み
 
2025年9月のタピオカでん粉輸出量は、19万5660トン(前年同月比18.2%減、前月比2.3%増)と前年同月を大幅に下回り、前月からわずかに増加した(表、図)。

 同月の輸出価格(FOB価格・バンコク)は、1トン当たり449.0米ドル(7万776円、同14.3%安、同0.2%安)と、前年同月をかなり大きく下回り、前月並みであった。




 

7

ベトナム

【生産・貿易動向】
25年10月の輸出量は前月からわずかに減少、輸出価格は前月からわずかに上昇
 
ベトナムの民間調査会社(AgroMonitor)によると、キャッサバ価格の下落により2025/26年度(8月〜翌7月)の作付面積は前年度から減少する見込みである。北部地域や中部地域では、キャッサバに比べて収益性の高いトウモロコシやコーヒー、サトウキビなど他作物への転作が進んでいる。

 2025年10月のタピオカでん粉輸出量は、22万2185トン(前年同月比46.4%増、前月比1.8%減)と前年同月を大幅に上回り、前月からわずかに減少した(表、図)。

 同月の輸出価格(CFR価格・中国向け)は、1トン当たり353.0米ドル(5万5643円、同21.7%安、同2.0%高)と前年同月を大幅に下回り、前月からわずかに上昇した。




 

8

ばれいしょでん粉

EU

【貿易動向】
25年9月の輸出量は前月からかなり大きく増加、輸出価格は前月からわずかに下落
 
2025年9月のばれいしょでん粉輸出量(注)は、3万5346トン(前年同月比1.4%減、前月比14.3%増)と前年同月をわずかに下回り、前月からかなり大きく増加した(表、図)。

 また、同月の輸出価格(FOB価格)は、1トン当たり905.6ユーロ(16万5815円、同3.7%安、同2.0%安)と前年同月をやや下回り、前月からわずかに下落した。

 (注)EU27カ国による輸出。輸出先の不明なものを除く。




 

9

化工でん粉

 デキストリンおよびその他の化工でん粉(以下「化工でん粉」という)の主要国・地域別輸出量および輸出価格は、以下の通りである。

タイ

【貿易動向】
25年9月の輸出量は前月からわずかに減少、輸出価格は前月からやや上昇
 
2025年9月の化工でん粉の輸出量は、8万7417トン(前年同月比4.5%減、前月比2.0%減)と前年同月をやや下回り、前月からわずかに減少した(表、図)。

 また、同月の輸出価格(FOB価格)は、1トン当たり835.9米ドル(13万1763円、同6.3%安、同3.2%高)と前年同月をかなりの程度下回り、前月からやや上昇した。

 


 

10

EU

【貿易動向】
25年9月の輸出量は前月からやや増加、輸出価格は前月からわずかに下落
 
2025年9月の化工でん粉の輸出量(注)は、4万3946トン(前年同月比0.7%増、前月比5.2%増)と前年同月をわずかに上回り、前月からやや増加した(表、図)。

 また、同月の輸出価格(FOB価格)は、1トン当たり1494.5ユーロ(27万3643円、同1.6%安、同2.1%安)と前年同月をわずかに下回り、前月からわずかに下落した。

 (注)EU27カ国による輸出。輸出先の不明なものを除く。




 

11

米国

【貿易動向】
25年9月の輸出量は前月からかなりの程度減少、輸出価格は前月並み
 
2025年9月の化工でん粉の輸出量は、2万3676トン(前年同月比6.7%増、前月比7.9%減)と前年同月をかなりの程度上回り、前月からかなりの程度減少した(表、図)。

 また、同月の輸出価格(FAS価格)は、1トン当たり1632.4米ドル(25万7315円、同9.5%安、同0.2%安)と前年同月をかなりの程度下回り、前月並みであった。
 



 

12

中国

【貿易動向】
25年10月の輸出量は前月からかなりの程度減少、輸出価格は前月からやや下落
 
2025年10月の化工でん粉の輸出量は、1万3441トン(前年同月比21.5%減、前月比9.3%減)と前年同月を大幅に下回り、前月からかなりの程度減少した(表、図)。

 また、同月の輸出価格(FOB価格)は、1トン当たり1203.3米ドル(18万9676円、同5.9%高、同3.5%安)と前年同月をやや上回り、前月からやや下落した。
 



 

13

豪州

【貿易動向】
25年10月の輸出量は前月からかなり大きく増加、輸出価格は前月から大幅に上昇
 
2025年10月の化工でん粉の輸出量は、3409トン(前年同月比3.6%増、前月比11.4%増)と前年同月をやや上回り、前月からかなり大きく増加した(表、図)。

 また、同月の輸出価格(FOB価格)は、1トン当たり1974.2米ドル(31万1193円、同16.6%高、同20.2%高)と前年同月を大幅に上回り、前月から大幅に上昇した。
 



 

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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8678