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でん粉の価格調整業務実績について(令和6でん粉年度)

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最終更新日:2026年1月9日

でん粉の価格調整業務実績について(令和6でん粉年度)

2026年1月

特産運営部、特産調整部
 当機構では、砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律(昭和40年法律第109号)に基づき、コーンスターチ用輸入とうもろこしおよび輸入でん粉から調整金を徴収し、それを財源として国内のでん粉原料用かんしょ生産者やいもでん粉製造事業者に交付金の交付などの支援を行うことで内外価格差を調整し、国内のでん粉の安定的な供給の確保を図っている。

 本稿では、令和6でん粉年度(令和6年10月1日〜令和7年9月30日〈以下「6SY」という〉)におけるでん粉の価格調整業務実績について取りまとめたので、報告する。なお、でん粉原料用ばれいしょ生産者への交付金交付に要する国庫納付金が未確定のため、支出および収支は見込みでの記載となる。

1 でん粉の価格調整業務における収支

(1)収入

 6SYの収入額は、売買数量は前年度並みとなったものの、でん粉調整基準価格の引き上げによる調整金単価の上昇を受け、調整金収入は前年度比3億円増となる91億円となった(表1)。

(2)支出

 6SYの支出額のうち、ばれいしょでん粉の交付金額は前年度並みの17億円であった。かんしょでん粉およびでん粉原料用かんしょは、他用途向けとの原料の競合によりでん粉への仕向量が減少したものの、交付金単価の上昇により、交付金額はそれぞれ前年度比1億円増の5億円、前年度並みの11億円となった。でん粉原料用ばれいしょへの支援として国の経営所得安定対策の財源として支出する国庫納付金は、調整金収入の増加などにより同4億円増の61億円と見込んでいる。これらの結果、支出合計は同5億円増の94億円となる見込みである。

(3)収支

 6SYの調整金収支は、3億円の赤字が見込まれており、期末残高はマイナス5億円(5SY期末:マイナス2億円)となる見込みである(図1)。その結果、調整金の期末残高は、3年連続でマイナスとなる見込みである。



 
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2 調整金徴収業務

(1)6SYの指標価格等

 6SYを含む直近3年間の指標価格等は表2の通り。
 
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(2)でん粉の需要と供給

 令和7年9月に農林水産省が公表した「でん粉の需給見通しについて」(以下「需給見通し」という)によると、6SYのでん粉の需給動向の見込みは、表3、4の通り(詳細は、本誌2025年11月号「でん粉の国内需給」を参照)。



 
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(3)国際相場などの動き

 シカゴとうもろこし先物相場(期近)の6SYの動きは、SY前半は、アルゼンチンの高温乾燥や米国の生産量予測の下方修正などにより上昇基調で推移し、令和7年2月には一時1ブッシェル当たり500米セント台前半まで値を上げた。3月には米国産の作付面積の増加見通しなどを受け、同400米セント台半ばまで値を下げた。他方、SY後半は、米国の90日間の相互関税適用停止などにより、4月に一時的に同500米セント近くまで値を上げたものの、米国の順調な作付状況やブラジルの豊作見通しなどを受け、おおむね下落基調で推移した。9月の平均価格は同413米セントとなり、前年同月比3.2%高で6SYを終えた(図2)。
 
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(4)指定でん粉およびコーンスターチ用輸入とうもろこしの平均輸入価格等

 6SYにおける指定でん粉等の平均輸入価格等は、表5の通り。
 
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(5)売買実績

 6SYの輸入でん粉およびコーンスターチ用輸入とうもろこしの売買数量は、それぞれ前年度並みの13万4000トン、303万4000トンとなった。

 売買差額は、調整金単価が令和7年4〜6月期を除き前年度を上回ったことから、輸入でん粉が前年度比3.5%増の5億5600万円、コーンスターチ用輸入とうもろこしが同3.2%増の85億4600万円となり、合計で同3.2%増の91億200万円と前年度をやや上回った(表6)
 
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3 交付金交付業務等

(1)でん粉原料用いもおよび国内産いもでん粉の生産動向

ア でん粉原料用ばれいしょ・ばれいしょでん粉
 
北海道のばれいしょ生産は、近年180〜190万トン程度で推移しており、その約4割がでん粉原料用に仕向けられている。

 6SYについて、需給見通しによると、酷暑だった前年に比べ8月中旬以降の気温が下がり、でん粉含有率が回復したことから、ばれいしょでん粉の生産量は前年度比5.3%増の15万8000トンとなる見込みである(表7)。
 

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イ でん粉原料用かんしょ・かんしょでん粉
 
南九州のかんしょ生産は、生産者の高齢化による離農を主たる要因として、作付面積は減少傾向にある。

 6SYについて、需給見通しによると、サツマイモ基腐病(もと ぐされ びょう)立枯(たち がれ)塊根(かい こん)部の腐敗をもたらす病害)の発生面積は減少したものの、他用途向けとの原料の競合により仕向量が減少したことから、かんしょでん粉の生産量は前年度比9.1%減の1万トンと過去最低となる見込みである(表8)。
 
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(2)交付金の交付状況など

ア でん粉原料用いも交付金(かんしょのみ)
 
6SYのでん粉原料用いも交付金(注1)は、交付金単価(免税事業者)は前SYから2050円引き上げられ、1トン当たり3万2340円となったものの、他用途向けとの原料の競合によりかんしょでん粉への仕向量が減少したため、交付決定数量は前年度比5.4%減の3万5000トン、交付決定金額は同0.4%減の11億1100万円となった(表9)。

 (注1)収穫期はおおむね9月から12月であり、いもでん粉製造事業者への売渡しに応じて交付金を交付している。
 

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イ 国内産いもでん粉交付金
(ア)ばれいしょでん粉の交付状況
 6SYのばれいしょでん粉に係る国内産いもでん粉交付金(注2)は、交付決定数量は前年度比2.2%減の8万8000トンとなった一方、交付金額は、交付金単価の引き上げにより同1.8%増の17億円と増加した。

(イ)かんしょでん粉の交付状況
 6SYのかんしょでん粉に係る国内産いもでん粉交付金は、他用途向けとの原料の競合によるでん粉への仕向量の減少により、交付決定数量は前年度比10.0%減の9000トンと減少した一方、交付金額は、交付金単価の引き上げにより同35.1%増の5億3100万円と大幅に増加した(表10)。

 (注2)ばれいしょでん粉およびかんしょでん粉の販売は年間を通じて行われ、販売数量に応じて交付金を交付している。
 

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(3)国庫納付金納付(でん粉原料用ばれいしょ)

 6SYのでん粉原料用ばれいしょに係る国庫納付金(注3)は、調整金単価の上昇による指定でん粉等の調整金収入の増加などにより、納付金額は前年度を上回る60億5500万円となる見込みである(表11)。

 (注3)でん粉原料用ばれいしょ生産者への農業の担い手に対する経営安定のための交付金の交付に要する経費の財源に充てるため、農林水産大臣からの通知に従い、国庫納付金を納付している。
 

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