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2 日本の品目別主要輸入先の動向

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最終更新日:2026年6月10日

2 日本の品目別主要輸入先の動向

2026年6月

 本稿中の為替レートは、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2026年4月末日TTS相場の1米ドル=161.39円、1ユーロ=188.87円、1タイバーツ=4.99円を使用した。 なお、本稿中の輸出価格は品目に応じて以下の価格を使用。  

 ・FAS(Free alongside ship)価格:貨物が輸出国の埠頭ふ とうまたははしけ に置かれた時点までの費用を含めた価格。
 ・CFR(Cost and Freight)価格:貨物が輸出国の船上に置かれた時点までの費用および輸入国までの運賃を含めた価格。
 ・FOB(Free on Board)価格:貨物が輸出国の船上に置かれた時点までの費用を含めた価格。

トウモロコシ・コンスターチ

世界

【需給動向:トウモロコシ】
26/27年度の期末在庫はかなりの程度減少
 
米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および同省海外農業局(USDA/FAS)は2026年5月12日、初回となる2026/27年度の世界のトウモロコシ需給予測値を公表した(表)。

 これによると、同年度の世界のトウモロコシ生産量は12億9538万トン(前年度比1.3%減)と前年度からわずかに減少するものの、過去2番目の水準となる見込みである。このうち、主要国である米国やアルゼンチンなどは、作付面積の減少により前年度からの生産減が見込まれている。

 輸入量は、世界全体で1億9859万トン(同1.4%増)と前年度からわずかに増加すると見込まれている。このうち、EUは1950万トン(同5.4%増)とやや増加すると見込まれている。

 消費量は、世界全体で13億1479万トン(同0.3%増)と過去最高を更新することが見込まれ、生産量を上回るとされる。

 輸出量は、世界全体で2億691万トン(同3.1%減)と前年度からやや減少が見込まれている。これは、米国やアルゼンチンの減少見込みが影響したことによる。

 この結果、期末在庫は、主要国の期末在庫の減少が反映され、2億7754万トン(同6.5%減)と13/14年度以来の最低水準となる見込みである。
 

1

米国

【需給、価格動向:トウモロコシ】
米国は生産量の減少などから期末在庫はかなりの程度減少
 
USDA/WAOBは2026年5月12日、初回となる2026/27年度(9月〜翌8月)の米国のトウモロコシ需給予測値を公表した(表)。

 米国内生産量は、作付面積と単収の減少から159億9500万ブッシェル(4億629万トン(注)、前年度比6.0%減)と前年度からかなりの程度減少が見込まれている。

 米国内消費量は、飼料等向けの減少により130億5500万ブッシェル(3億3161万トン、同0.8%減)と前年度からわずかな減少が見込まれている。

 輸出量は、31億5000万ブッシェル(8001万トン、同4.5%減)と前年度からやや減少すると見込まれているものの、依然として米国は第1位の輸出国である。

 この結果、期末在庫は、19億5700万ブッシェル(4971万トン、同8.6%減)と前年度からかなりの程度減少が見込まれている。

 また、期末在庫率(総消費量に対する期末在庫量)は、12.1%(同0.9ポイント減)と、前年度を下回ると見込まれている。

 生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり4.40米ドル(710円。1キログラム当たり28円、同6.0%高)と前年度からかなりの程度上昇すると見込まれている。

 (注)1ブッシェルを約25.401キログラムとして農畜産業振興機構が換算。
 

2

【貿易動向:トウモロコシ】
26年3月の輸出量は前月から大幅に増加、輸出価格は前月並み
 
2026年3月の米国のトウモロコシ輸出量は、804万7238トン(前年同月比9.5%増、前月比18.7%増)と前年同月をかなりの程度上回り、前月から大幅に増加した(表、図)。

 また、同月の輸出価格(FAS価格)は、1トン当たり223.9米ドル(3万6135円、同6.5%安、同0.3%高)と前年同月をかなりの程度下回り、前月並みとなった。

 


 

3

【貿易動向:コーンスターチ】
26年3月の輸出量は前月からやや増加、輸出価格は前月からやや上昇
 
2026年3月の米国のコーンスターチ輸出量は、2万295トン(前年同月比15.2%増、前月比5.8%増)と前年同月をかなり大きく上回り、前月からやや増加した(表、図)。

 同月の輸出価格(FAS価格)は、1トン当たり795.0米ドル(12万8305円、同0.4%高、同4.1%高)と前年同月をわずかに上回り、前月からやや上昇した。
 






 


 米国農務省経済調査局(USDA/ERS)によると、26年4月の同国中西部市場におけるコーンスターチ価格は、1ポンド当たり15.37米セント(注)(25円、前年同月比2.8%安、前月比3.4%高)と前年同月をわずかに下回り、前月からはやや上昇した(図)。

 (注)1ポンドは約453.6グラム、1米セントは1米ドルの100分の1。
 

4

タピオカでん粉

タイ

【生産動向】
25/26年度のキャッサバ生産量は前年度からやや減少する見込み
 
タイ農業協同組合省農業経済局(OAE)が公表した「農業経済2026年4月」によると、
2025/26年度(10月〜翌9月)のキャッサバ収穫面積は、788万ライ(126万ヘクタール(注1)、前年度比7.3%減)と前年度からかなりの程度減少し、単収は1ライ当たり3.07トン(1ヘクタール当たり19.18トン、同3.2%減)とやや減少が見込まれている(表)。この結果、生産量は2419万トン(同10.2%減)とかなりの程度減少すると見込まれている。

 タイでは、18/19年度からキャッサバモザイク病(注2)の感染が拡大しており、同省農業普及局(DOAE)によると、26年5月15日現在の感染面積は、34県で64万8511ライ(10万3762ヘクタール、前月比18.4%減)と収穫予測面積の約1割を占める。DOAEは感染面積を27年までに少なくとも30%削減することを目標に、官民連携で病害抵抗性苗を計500万本生産者に配布するプロジェクトを進めており、初回は約100万本が配布された。現地報道によると、第2回目はナコンサワン県に対しキャッサバモザイク病抵抗性品種のITTHIシリーズ3品種(ITTHI1、ITTHI2、ITTHI3)15万3500本が配布された。

 (注1)1ライを0.16ヘクタールとして農畜産業振興機構が換算。
 (注2)ウイルス感染により葉に黄化斑が発生する病気で、光合成機能が低下し、枯死することもあるため収穫量が大幅に減少する。タイのほかに、近隣国のベトナムやカンボジアでの流行が確認されている。
 

5

【価格動向】
国内価格は前月から大幅に上昇
 
タイ・タピオカでん粉協会(TTSA)によると、2026年5月第3週のタピオカでん粉の国内価格は、1キログラム当たり19.50バーツ(97円、前年同期比48.3%高、前月同週比16.8%高)と前年同期、前月からいずれも大幅に上昇した(図)。キャッサバ生産量の減少およびラオスやカンボジアからの輸入量減少によりでん粉工場への供給不足が生じており、原材料価格の高騰がタピオカでん粉価格上昇の一因とみられる。
 

6

【貿易動向】
26年2月の輸出量は前月並み、輸出価格は前月からわずかに上昇
 
2026年2月のタピオカでん粉輸出量は、19万4092トン(前年同月比42.4%減、前月比0.1%増)と前年同月を大幅に下回り、前月並みとなった(表、図)。

 同月の輸出価格(FOB価格・バンコク)は、1トン当たり491.3米ドル(7万9291円、同13.9%高、同1.6%高)と、前年同月をかなり大きく上回り、前月からわずかに上昇した。
 



 

7

ベトナム

【生産・貿易動向】
26年3月の輸出量は前月から大幅に増加、輸出価格は前月からかなり大きく上昇
 
ベトナムの民間調査会社(AgroMonitor)によると、キャッサバの苗不足や生産コスト上昇、収益性の高い他作物への転作、労働力の都市部への流出などにより、2026/27年度(8月〜翌7月)の作付面積は前年度から横ばいまたは減少すると見込まれ、同年度のキャッサバ生産量は伸び悩むと予測されている。

 2026年3月のタピオカでん粉輸出量は、30万9376トン(前年同月比8.2%増、前月比70.2%増)と前年同月をかなりの程度上回り、前月から大幅に増加した(表、図)。

 同月の輸出価格(CFR価格・中国向け)は、1トン当たり447.0米ドル(7万2141円、同30.3%高、同11.8%高)と前年同月を大幅に上回り、前月からかなり大きく上昇した。

 


 

8

ばれいしょでん粉

EU

【貿易動向】
26年2月の輸出量は前月からわずかに増加、輸出価格は前月からかなりの程度下落
 
2026年2月のばれいしょでん粉輸出量(注)は、4万726トン(前年同月比6.4%増、前月比1.1%増)と前年同月をかなりの程度上回り、前月からわずかに増加した(表、図)。

 また、同月の輸出価格(FOB価格)は、1トン当たり727.3ユーロ(13万7365円、同25.9%安、同6.9%安)と前年同月を大幅に下回り、前月からかなりの程度下落した。

 (注)EU27カ国による輸出。輸出先の不明なものを除く。




 

9

化工でん粉

 デキストリンおよびその他の化工でん粉(以下「化工でん粉」という)の主要国・地域別輸出量および輸出価格は、以下の通りである。

タイ

【貿易動向】
26年2月の輸出量は前月からやや増加、輸出価格は前月並み
 
2026年2月の化工でん粉の輸出量は、9万939トン(前年同月比1.8%減、前月比5.2%増)と前年同月をわずかに下回り、前月からはやや増加した(表、図)。

 また、同月の輸出価格(FOB価格)は、1トン当たり830.8米ドル(13万4083円、同2.1%安、同0.3%安)と前年同月をわずかに下回り、前月並みとなった。




 

10

EU

【貿易動向】
26年2月の輸出量は前月からわずかに減少、輸出価格は前月からやや下落
 
2026年2月の化工でん粉の輸出量(注)は、4万2587トン(前年同月比5.7%減、前月比2.3%減)と前年同月をやや下回り、前月からわずかに減少した(表、図)。

 また、同月の輸出価格(FOB価格)は、1トン当たり1428.8ユーロ(26万9857円、同4.8%安、同3.7%安)と前年同月、前月からいずれもやや下落した。

 (注)EU27カ国による輸出。輸出先の不明なものを除く。




 

11

米国

【貿易動向】
26年3月の輸出量は前月からやや増加、輸出価格は前月からかなりの程度上昇
 
2026年3月の化工でん粉の輸出量は、2万6184トン(前年同月比11.6%減、前月比3.3%増)と前年同月をかなり大きく下回り、前月からはやや増加した(表、図)。

 また、同月の輸出価格(FAS価格)は、1トン当たり1718.6米ドル(27万7365円、同3.2%高、同8.8%高)と前年同月をやや上回り、前月からかなりの程度上昇した。

 


 

12

中国

【貿易動向】
26年3月の輸出量は前月からかなりの程度増加、輸出価格は前月からやや上昇
 
2026年3月の化工でん粉の輸出量は、1万9139トン(前年同月比26.4%増、前月比9.2%増)と前年同月を大幅に上回り、前月からかなりの程度増加した(表、図)。

 また、同月の輸出価格(FOB価格)は、1トン当たり1201.3米ドル(19万3878円、同6.7%安、同4.5%高)と前年同月をかなりの程度下回り、前月からはやや上昇した。
 



 

13

豪州

【貿易動向】
26年3月の輸出量は前月から大幅に増加、輸出価格は前月からかなりの程度下落
 
2026年3月の化工でん粉の輸出量は、5680トン(前年同月比75.0%増、前月比29.6%増)と前年同月、前月からいずれも大幅に増加した(表、図)。

 また、同月の輸出価格(FOB価格)は、1トン当たり1724.0米ドル(27万8236円、同5.8%安、同10.7%安)と前年同月をやや下回り、前月からかなりの程度下落した。
 



 

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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
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