畜産経営対策部肉用牛肥育経営課の先輩
最終更新日:2024年3月1日
現在の業務内容を教えてください。
〜肉用牛生産者の経営を支える仕事〜
「畜産経営の安定に関する法律」に基づき、「肉用牛肥育経営安定交付金制度(牛マルキン)」を実施しています。この制度は、牛肉として販売する牛を飼育する国内の生産者に対して交付金を交付することにより、肉用牛肥育経営の安定を図ることを目的としています。
子牛から牛肉として販売できるまでには長い期間(黒毛和牛の場合約2年)を要します。そのため、将来の牛肉の販売価格や生産コストを正確に予測しながら経営することは難しく、販売価格が生産コストを下回る状況が続くと、生産者の経営は悪化していきます。そこで、alicでは、毎月、牛1頭あたりの標準的販売価格(粗収益)と標準的生産費(生産コスト)を計算し、販売価格<生産コストとなった場合には、生産者に対しその差額の一部を交付金として交付しています。
現在私は、統計資料や収集したデータをもとに交付金額の算定作業を行っています。また、全国の関係先や生産者への現地調査を通して、牛マルキン制度のおかげで安心して肥育経営に取り組むことができたと伺った際には、この仕事に対するやりがいや責任感を感じます。
ズバリ!入構を決めた理由とは?
〜大学時代とは別のかたちで〜
私は、大学時代に作物分野の研究をしていました。気候変動に対応できる品種を作るため、フィールドに出て、サンプルを採取し、持ち帰って分析する日々を送っていましたが、就職活動中にalicを知ることで、研究とは別のかたちで農業に関わる選択肢もあると考えました。
就職先を決める際には、大学時代に学んだことが活かせる研究職と大変悩みましたが、自分の知らない世界に飛び込んでみようと思い、alicへ入構することにしました。
alicの「いいところ」、教えてください!
〜人生設計がしやすい〜
機構には東京都港区麻布台に所在する本部のほかに、地方事務所や外部機関での勤務がありますが、短いと1年、長くとも3年で本部勤務に戻られる方が多く、概ね本部で勤務することとなります。そのため、生活の軸足を東京に置き、自分の人生設計を考えることとなります。首都圏にご家族がお住まいの方や東京で生活の基盤を整えたいと考えている方にとってalicは間違いない選択だと感じます。
思い出に残っている仕事はありますか?
〜人生初海外はアメリカ出張〜
私は人生で1度も海外に行ったことがありませんでしたが、今年の2月に米国へ出張する機会を得ました。米国農務省(USDA)の会議に参加するとともに米国の牧場や家畜市場を訪問し、日本の和牛をどのようにして輸出して、アメリカに受け入れてもらうかについて調査してきました。
牧場訪問の際には、日本とは比べ物にならないほど広大な土地で大規模に牛を飼育しており、大変驚きました。しかし、日本の和牛は農家が1頭ごと、丁寧に面倒を見ながら育てている点が異なっており、牛へのケアが手厚く、牛肉になった際の品質で優っていると知り、日本の農業の良い点を実感できたのは良い思い出です。
好きな言葉は・・・?
〜困難は分割せよ〜
ルネ・デカルトというフランス生まれの哲学・数学者がおりました。彼は様々な功績を残していますが、日頃から役立っている名言を1つ紹介します。
“困難なことはすべて、扱うことができ、解決が必要な部分へと分割せよ。”
私の担当してきた業務でも困難はありましたが、1つ1つに分割すると取るに足らないことも多いです。また、alic職員は助け合いを惜しみません。分割した困難はすべて自分一人で対処するのではなく、チームで処理して困難を乗り越えてきました。
デカルトが遺したとおり、みなさんも困難は分割して対処してみてはいかがでしょうか。
就活生へのメッセージ&アドバイスをお願いします!
〜新卒はプレミアムチケット〜
私は大学時代に法律や農業政策について深く学んでは来ませんでしたが、法律に基づいた農業政策を実行する機関(alic)の職員として業務が行えています。alicでは、階層別・部門別の各種研修が充実しているほか、新卒職員一人ひとりに対し、同じ部署の年の近い先輩職員がOJTを行うブラザー・シスター制度が実施されています。
就活中の皆さんは、このような職場環境を考慮した上、長く勤められそうな会社で内定を勝ち取ってください。
皆さんが大学進学して得た切り札を最高の形で切ってほしいと思います。新卒はプレミアムチケットですので、大切に使ってください。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 総務部 (担当:人事課)
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