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砂糖関係用語集

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最終更新日:2023年1月6日

異性化糖
でん粉を酵素又は酸により加水分解して得られた主としてぶどう糖からなる糖液を酵素又はアルカリにより異性化した果糖又はぶどう糖を主成分とする糖をいう。低温でもシャープな甘味を得られることから、主に清涼飲料等に用いられる。

 

液糖
砂糖の水溶液で、溶かす手間が省けるため、ガムシロップをはじめとして清涼飲料水、ソース、焼き肉のタレ等に使われる。

角砂糖
グラニュー糖に糖蜜を加え乾燥して四角に固めたもの。一個の量が決まっているので、コーヒーや紅茶のほか、料理や菓子作りにも使われる。

 

果糖
果実やハチミツなどに多く含まれる単糖類。甘さは蔗糖の約1.5倍。

 

加糖調製品
砂糖に他の食品素材を加えた食品加工用原料のことを指し、主に製菓、製パン、飲料メーカーなどで業務用原料として使用される。素材や砂糖の含有量によって様々な種類のものがあり、その多くは海外から輸入される。ソルビトール調製品、調製した豆(加糖あん)、ココア調製品などがある。

 

果糖ぶどう糖液糖
JAS(日本農林規格)による異性化糖の表示で、果糖含有率50%以上のもの。

 

株出し
さとうきびの栽培型のひとつで、春植えや夏植え等のさとうきびを収穫した後の株から出てくる芽を育てる方法。

 

顆粒状糖
多孔質、高純度で固まりにくく、冷たいものにも溶けやすいのが特徴。アイスコーヒーに入れたり、ヨーグルト、フルーツにふりかけるのに適している。

 

甘しゃ(甘蔗)
さとうきびのことで、とうもろこしに似た太い茎を持つイネ科の多年生植物。成長すると3〜6mの高さになり、暖かく湿度の高い地域を好む。日本では鹿児島県の南西諸島や沖縄県で栽培されている。

 

甘しゃ糖
さとうきびを原料とした砂糖。

 

甘味資源作物
砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律に定義する「てん菜及びさとうきび」をいう。

 

甘味資源作物交付金
安定的な生産を担う者に対し、諸外国との生産条件の格差から生ずる不利を補正するため、生産コストと生産物の販売額との差額に着目して、各年の生産量・糖度に基づいて交付するもの。てん菜については、「農業の担い手に対する経営安定のための交付金の交付に関する法律」第3条に定める交付金が交付されたときは、甘味資源作物交付金は交付されない。

 

含みつ糖
原料からしぼりとった糖液をそのまま煮詰めてつくった砂糖。

 

グラニュー糖
上白糖より結晶の大きいサラサラとした感じの砂糖。くせのない淡泊な甘さなので、香りを楽しむコーヒーや紅茶、素材の風味を生かした菓子作りに使われる。

 

黒砂糖
さとうきびの搾り汁をそのまま煮詰めて砂糖にしたもの。濃厚な甘さと、強い風味があり、かりんとうや駄菓子などに向いている。

 

原料糖
生産地で糖汁をある程度精製して作られる不純物(灰分等)を含んだ砂糖。

 

 

氷砂糖
氷のように見えるとても大きな結晶が特徴の砂糖。溶けるのに時間がかかるので果実酒作りにもっとも適している。キャンディーとしてそのまま食べられる。

 

国内産糖
国内産の甘味資源作物を原料として製造される砂糖をいう。

 

国内産糖交付金
糖業者に対し諸外国との生産条件の格差から生ずる不利を補正するため、製造コストと糖業者の収入額との差額に着目して、各年の供給量に基づいて交付するもの。

 

粉砂糖
グラニュー糖を粉砕してつくる、粉雪のような粒子の細かい砂糖。フルーツにふりかけたり、ケーキやクッキーの華やかなデコレーションに最適。

 

根中糖分
てん菜根の汁液中の糖度を示す。

砂糖
さとうきび、てん菜等から抽出、分離したぶどう糖と果糖から構成される糖(ぶどう糖と果糖が結合した二糖類)。

 

砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律
目的:甘味資源作物及びでん粉原料用いもに係る農業所得の確保並びに国内産糖及び国内産いもでん粉の製造事業の経営の安定その他関連産業の健全な発展を通じて、国内産糖及び国内産いもでん粉の安定供給の確保を図り、国民生活の安定に寄与する。

手段:
1.輸入に係る砂糖及びでん粉の価格調整に関する措置
2.異性化糖及び輸入加糖調製品の砂糖との価格調整に関する措置
3.甘味資源作物及び国内産糖並びにでん粉原料用いも及び国内産いもでん粉についての交付金を交付する措置

 

砂糖年度
毎年10月1日から翌年9月30日までの期間。てん菜及びさとうきびの生育サイクルにより設定。

 

双目糖
ハードシュガーと呼ばれ、目立が大きく、一般に転化糖がほとんどない。色相により、白双、中双などに区分される。グラニュー糖もこの中の一種。

 

三温糖
甘みが強く、独特の風味がある。煮物や佃煮などに使うと、強い甘さとコクがでる。味噌を使った料理にも適している。

 

C.I.F(シー・アイ・エフ)
Cost Insurance and Freightの略で「シフ」ともいわれ、本船渡し(FOB)価格に保険料と運賃を加えた価格。

 

指定糖
粗糖その他の政令で定める種類の砂糖又は砂糖とぶどう糖その他の砂糖以外の糖とを混合した糖で政令で定めるもの。(粗糖、高糖度原料糖、精製糖、氷砂糖、角砂糖、特殊糖、混合糖)

 

蔗糖
スクロースのことで、炭水化物中の二糖類に属し、甘しゃ茎、てん菜根に多く含まれる。

 

白ざら糖
グラニュー糖より結晶が大きく、無色透明の砂糖。純度が高く、光沢があるので、美しく仕上げる高級菓子やゼリー、果実酒などに使われる。

 

上白糖
日本でもっとも一般的な砂糖。結晶が細かく、しっとりとしたソフトな風味の砂糖で、料理、菓子、飲み物など何にでも合う。

 

精製糖
甘しゃ又はてん菜を原料とする分みつした砂糖で、製造過程において精製工程を経たもの。

 

粗糖
分みつをした砂糖であって、乾燥状態において、全重量に対する蔗糖の含有量が検糖計の読みで98.5度未満に相当するもの。

 

ソルビトール
ぶどう糖を触媒を用いて水素添加(還元)することにより作られる糖アルコールの一種。甘味度は砂糖の6割程度であるが、熱に対して安定し、保湿性を有することから加工食品業界で広く使用されている。

中ざら糖
純度が高く、カラメルにより黄褐色をした砂糖。独特なまろやかな風味があり、漬物や煮物によく使われる。

 

直播栽培(ちょくはんさいばい)
畑に直接種をまいていく栽培方法。てん菜の栽培においては、省力化のため移植作業を要しない直播栽培の割合が増加している。

 

てん菜
カブに良く似たホウレン草の仲間でヒユ科の植物。糖分を含む根の部分は成長すると直径10〜15cm、重さ約1kgになる。涼しい地域で育つので、日本では北海道で栽培されている。

 

てん菜糖
てん菜を原料とした砂糖。

 

糖分取引
てん菜の取引は、昭和61年からそれまでの重量のみの取引から品質を加味した価格取引に変更された。てん菜の根中の蔗糖含有率により価格が異なる。

 
 

夏植え
さとうのきびの栽培型のひとつで、苗を8月〜9月に植付け、翌年の12月から翌々年の3月に収穫する作型。

バガス
さとうきびの搾りかすのこと。鹿児島県南西諸島や沖縄県の製糖工場では、工場を動かすために必要な電力を、バガスを燃料として発電しており、化石燃料はほとんど使用されていない。他には、家畜の飼料や肥料としても再利用されている。

 

春植え
さとうきびの栽培型のひとつで、苗を2月〜3月に植付け、翌年の2月から4月に収穫する作型。

 

品質取引
サトウキビの取引は、平成6年産からそれまでの重量のみの取引から品質を加味した価格取引に変更された。さとうきびの茎中の蔗糖含有率(甘蔗糖度)により価格が異なる。

 

ぶどう糖
でん粉を酸または酵素で加水分解した糖。

 

ぶどう糖果糖液糖
JAS(日本農林規格)による異性化糖の表示で、果糖含有率50%未満のもの。

 

ブリックス
搾汁液の中に溶けていて乾燥させると固まる物質(可溶性固形分)の割合。搾汁には、蔗糖、転化糖、その他の成分が溶けており、これをブリックスと表すが、糖分そのものではない。

 

分みつ糖
原料から搾りとって清浄・濃縮した糖液中に蔗糖を結晶化させ、遠心分離機で蜜を振り分けて結晶だけを取り出した砂糖。

 

輪作
一定年の期間、同じほ場において種類の違う作物を一定の順序で栽培することをいう。労働配分の均衡化、土地利用率の向上、災害による危険の分散といった効果がある。
てん菜は、小麦、ばれいしょおよび豆類とともに北海道の輪作体系を維持する基幹的な作物の一つとして位置付けられている。

和三盆(わさんぼん)
日本の伝統的な製法で作る黄褐色の砂糖。粒子が非常に小さく、口溶けがよいので、高級和菓子の原料として使われる。


(参考文献)
・さとうきび栽培技術一問一答集(奄美群島糖業振興会)
・てん菜糖業年鑑(社団法人北海道農産協会)
・砂糖は安全な自然食品
・精糖工業会、砂糖を科学する会の書籍・ホームページ等

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