デンマーク統計局は11月9日、2015年10月1日現在の豚飼養頭数を発表した。これによると、総飼養頭数は前年比0.4%増の1286万頭となった。
内訳を見ると、繁殖豚は全体で同0.7%増(126万頭)となった。このうち妊娠母豚は同0.3%減(78万頭)と、大幅に低迷する豚枝肉卸売価格の影響などから、短期的には増産を見込めない状況にある。しかし、繁殖仕向け雌豚は同7.2%増(22万頭)となっており、中期的には増産に備えていることがうかがえる。
また、離乳子豚は同2.6%増(587万頭)と増加した一方、肥育豚は同3.0%減(313万頭)となった。これは、子豚の生体輸出需要が、ドイツ向けなどを中心に堅調となっていることによる。このため、2015年1月から9月までの子豚の生体輸出頭数は、前年同期比11.0%増(898万頭)と増加した一方、同期間の豚と畜頭数は同0.1%増(1400万頭)と、ほぼ横ばいで推移している(図1、2)。今後、引き続き、子豚の生体輸出が増加基調で推移すると、と畜頭数の減少により豚肉生産も減少すると見込まれる。