飼養頭数が前回調査に比べ減少した要因としてALFAは、飼料穀物価格や素牛の価格上昇を挙げている。このうち、飼料穀物価格については、夏穀物であるソルガムの減産見込みにより、前年比15%高と高値で推移した。また、素牛価格については、1月〜2月の適度な降水によりグラスフェッド生産者が素牛出荷を抑制し、供給量が減ったため上昇した。このほか、主要通貨に対し高値で推移する豪ドル為替相場、および日本、韓国など主要輸出市場での米国産牛肉との競合などの輸出環境も減少要因とみている。
MLAによると、1月〜3月のグレインフェッド牛肉輸出量は、日本向けが前年同期比4%減、韓国向けが同53%増と健闘したが、米国産牛肉の日本、韓国への輸出は、豪ドル高と米国による積極的な販売促進活動によりそれぞれ増加傾向にあると分析している。
ALFAのカドモア会長は、新シーズンの冬穀物の順調な作付け見込みなどから、近い将来フィードロットの稼働率が上昇し、効率的な生産につながるのではとコメントしている。