豪州現地紙は6月3日、豪州乳業最大手のマレー・ゴールバン酪農協(以下、「MGC」という。)が、ワーナンブール・チーズ&バター・ファクトリー社(以下、「WCB」という。)の買収を進めるに当たり豪州自由競争消費者委員会(ACCC)に求めていた許可申請を撤回したと報じた。
MGCによるWCBの買収提案についてACCCは4月22日、ビクトリア州や南オーストラリア州において生乳獲得競争が減少する懸念があるとの暫定的な見解を発表し、6月3日までに最終的な決定を下すことになっていた。しかし、MGCは、この懸念を払拭することは困難と判断し、ACCCの最終結論を待たず、ACCCに対し今回の買収提案を進展させない旨を伝えた。
MGCは買収に向け、WCBの全株式の約10%を取得していたが、同株式はそのまま保有し続け、将来、WCBとの合併の環境が整った段階で、改めてACCCに申請を行う意向であると報じられている。