米国農務省、2010/11年度のトウモロコシの期末在庫を下方修正

　米国農務省世界農業観測ボード（USDA／WAOB）が6月10日に公表した6月の世界農産物需給推計の月次報告によると、米国における2010/11穀物年度（2010年9月〜2011年8月。以下、「2010/11年度」）のトウモロコシの生産量と輸入量が前月の予測値に据え置かれ、前年度期末在庫が1億3500万ブッシェル下方修正された結果、供給量（生産量＋輸入量＋前年度期末在庫）も同量下方修正された。2009/10年度の期末在庫が下方修正さられた理由は、消費量のうち飼料等向けがDDGsへの代替から2500万ブッシェル下方修正されたものの、エタノール向けが1億5000万ブッシェル、食品・種子・その他工業向けが1000万ブッシェル上方修正され、計1億3500万ブッシェル上方修正されたことによる。2010/11年度の消費量については、ガソリンとの混合利用によるエタノール向けが1億ブッシェル、食品・種子・その他工業向けが1000万ブッシェル上方修正されており、これにより、同年度の期末在庫は2億4500万ブッシェル下方修正された。
　また、2010/11年度の生産者販売価格は上値、下値ともにブッシェル当たり0.10ドル上方修正され、3.30〜3.90ドルになると予測されている。

　2010/11年度における米国の大豆の需給見通しは、生産量、輸入量、消費量および輸出量が前月の予測値に据え置かれ、2009/10年度の期末在庫が500万ブッシェル下方修正された結果、2010/11年度の期末在庫も同量下方修正された。
　2009/10年度の期末在庫が下方修正された理由は、大豆ミールの輸出増から国内搾油向けが500万ブッシェル上方修正されたことによる。また、2010/11年度の生産者販売価格は、5月の予測値が据え置かれてブッシェル当たり8.00〜9.50ドルと予測されている。