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米国農務省、トウモロコシの生産予測量を下方修正

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 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)が9月10日に公表した9月の世界農産物需給推計の月次報告によると、米国における2010/11穀物年度(2010年9月〜2011年8月。以下、「2010/11年度」)の各品目の生産量は、9月1日現在の全国作況調査を反映して、トウモロコシは下方修正されるも過去最高の生産量、大豆は上方修正された結果、過去最高となる生産量が予測されている。

トウモロコシ、生産量が下方修正され在庫が大きく減少

 トウモロコシの生産予測量は、前月の予測(133億6500万ブッシェル)から2億500万ブッシェル引き下げられ、131億6000万ブッシェル(前年度比0.4%増)になると予測されている。1エーカー当たりの収量が、2.5ブッシェル引き下げられたことにより単収は、昨年の過去最高の記録を下回ることとなったが、収穫面積が前年を上回っていることから生産量は、過去最高となった昨年を上回る予測となっている。単収が下方修正された主な要因は、国内最大のトウモロコシ生産州のアイオワ州を除く多くの主要生産州で、8月前半の高温により土壌水分が減少したことなどによる。
 また、国内消費量は、高値を敬遠し飼料等向けが減少したため、前月より1億ブッシェル下方修正され、前年より8500万ブッシェル少ない113億4000万ブッシェル(同0.7%減)と予測されている。一方、世界的な需要増により、輸出は前月から5000万ブッシェル引き上げられて、21億ブッシェル(同6.1%増)と予測されている。
 これらの結果、トウモロコシの2010/11年度期末在庫は大きく下方修正され、前年を19.5%下回る11億1600万ブッシェルになると予測されている。これにより、トウモロコシの生産者販売価格は前月の予測より1ブッシェル当たり下値は0.50ドル高、上値は0.70ドル高の4.00〜4.80ドルになると予測されている。

大豆は、輸出増により在庫が下方修正

 大豆の需給見通しについては、1エーカー当たりの収量が、前月の予測を0.7ブッシェル上回り、過去最高となった昨年の記録を上回る1エーカー当たり44.7ブッシェルと予測されている。生産量は、前月の予測(34億3300万ブッシェル)を5000万ブッシェル引き上げられ34億8300万ブッシェル(前年度比3.7%増)になると予測されている。大豆においては、過去最高となる生産量と単収の予測となっている。
 また、消費量については、国内消費量は前月値を据え置いたが、中国をはじめ海外の強い需要から輸出向けおよび総消費量はいずれも5000万ブッシェル上方修正されている。これらの結果、2010/11年度の期末在庫は、前月の予測から1000万ブッシェル減の3億5000万ブッシェル(同133.3%増)と予測され、 これにより、大豆の生産者販売価格は、前月の予測より1ブッシェル当たり下値、上値ともに0.65ドル高の9.15〜10.65ドルになると予測されている。
(表)
(参考1)
(参考2)
【中野 貴史 平成22年9月10日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部調査課 (担当:藤井)
Tel:03-3583-9532