豪州農業資源経済局(ABARE)は9月14日、2010/11年度(7〜6月)の穀物生産見通しを発表した。これによると、冬穀物の総生産量は前年度比16%増の4066万トンと4千万トン台に達すると見込まれ、前回6月発表時の3512万トンからかなり大きく上方修正された。これが達成されると、過去3番目に多い記録的な増産となる。
今回の上方修正についてABAREは、豪州東部(クイーンズランド(QLD)州、ニューサウスウェールズ(NSW)州、ビクトリア(VIC)州、南オーストラリア(SA)州)の穀倉地帯において、大発生したバッタによる収穫への影響は少なからずあるものの、冬穀物の育成期に当たる7〜8月にかけて降雨量が平年並みかそれ以上であったことに加え、9月上旬も、同地帯で広範囲にわたり降雨に恵まれたことを要因としている。