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フィードロット飼養頭数、前回調査比でやや減少(豪州)

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NSW州を除く全州で飼養頭数は減少

 豪州フィードロット協会(ALFA)は10月21日、豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)と共同で四半期ごとに実施している全国フィードロット飼養頭数調査の結果(2010年9月期)を公表した。これによると、2010年9月末時点の総飼養頭数は76万6千頭となり、前回調査(2010年6月末:79万1千頭)比では3.2%減(前年同期比では3.1%増)とやや減少した。ALFAは、こうした背景には、飼料穀物や肥育素牛などの生産コスト上昇によりフィードロットの収益性が低下していることや、豪ドル高などにより輸出市場における価格競争力が弱まっていることがあるとみている。州別にみると、ニューサウスウェールズ(NSW)州を除く全州で前回調査を軒並み下回った。
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飼料穀物価格、肥育素牛価格、豪ドルがそれぞれ上昇

 ALFAによると、2010年9月における主産地の飼料穀物価格は、4ヵ月前の水準に比べ、大麦が27%〜41%、小麦が39%〜51%高い水準で推移した。また、肥育素牛価格は、前年同期比16%高で推移した。この要因としては、主産地の東部において、春季から夏季にかけて降雨に恵まれるとの見込みから、生産者が若齢牛の保留傾向を強めたことなどが挙げられている。また、同期間における豪ドルは、前四半期に比べ、日本円に対し2%高、韓国ウォンに対し4%高といずれも上昇した。なお、豪ドルは10月中旬、変動相場制に移行した83年以降初めて、米ドルと等価水準に達している。

グレインフェッド牛肉の輸出環境は依然として厳しいが、前年同期比でかなり増加

 グレインフェッド牛肉の輸出環境についてMLAは、豪ドル高などにより、依然として厳しいとしているが、2010年7〜9月における輸出量は、前年同期比9.7%増の59,201トンとかなり増加した。このうち最大の輸出先である日本向けは、同10%増の43,850トンとなった。これは、グラスフェッド牛肉について、豪州東部における多雨の影響で供給が滞ったことから、輸出量が減少したこと、グレインフェッド牛肉の中でもハンバーガー向けなどに堅調な需要のあるフローズンが大幅に増加したことを要因として挙げている。
【玉井 明雄 平成22年10月26日発】
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