「ヤシ」の襲来による農畜産物への影響については、上陸直後であり、被害を把握するには時期尚早であるものの、バナナやサトウキビ被害への懸念が大きく報じられている。サトウキビへの影響について、生産者団体ケーングロワーズは2月3日付けプレスリリースにおいて、サトウキビ産業は5億豪ドル(415億円:1豪ドル=83円)相当の被害が生じる可能性があると初期的な見解を示した。今回、サイクロンが上陸したQLD州ケアンズとタウンズビルの間にまたがる一帯は、全豪サトウキビ生産量の約3割を占める主要生産地域である。同団体では、被害の全容を把握するにはまだ早すぎるとしながらも、作付けされたサトウキビ生産の約半分に影響が出る可能性があり、また、サトウキビ栽培の特徴から、その影響は数年間に渡り続くとしている。