韓国企画財政部は2011年1月25日付けプレスリリースにおいて冷凍豚肉6万トンの関税を25%から0%に引き下げると発表した。これは口蹄疫の発生による国内豚肉価格の上昇に対応するための措置であり、2011年2月1日〜6月30日まで時限的に適用されるが、状況によっては延長される可能性がある。
米国農務省(USDA)のGAINレポートによると、6万トンのうち、5万トンはソーセージなどの加工原料用冷凍豚肉(HS0203.29.1000)、残りの1万トンは小売用冷凍バラ肉(0203.29.9000)となっている。
USDAはこのうちかなりの数量が米国からの輸入で占められると予想している。
韓国企画財政部はこの措置によって、輸入される豚肉について関税相当部分安く販売されるだけでなく、輸入数量が増加することによって、豚肉および同加工品の価格抑制につながることを期待している。
輸入される加工原料用冷凍豚肉は、国内食肉加工業者の8割が加盟する韓国食肉産業協会(KMIA)が、会員・非会員を問わず配分を行う。配分は国産豚肉使用状況、豚肉使用実績(2010年)、年間製造計画などを基準として行われる。
一方、輸入される小売用バラ肉は、韓国食肉貿易協会(KMTA)が各小売企業の豚肉販売実績や、小売予定価格などを勘案して配分する。
図 韓国の枝肉卸売価格および豚バラ肉小売価格の推移(1kg当たりウォン)