INTA/CYAでは3月末にかけてラ・ニーニャ現象が弱まる傾向にあるとみる。これからの雨は、小麦収穫後には種した裏作トウモロコシにとっては重要だ。BDCによれば、今年は小麦の単収が過去最高の1ヘクタール当たり3.4トンであったことから土壌への負荷は大きく、裏作トウモロコシが栄養の少ない土壌で生育していくためには豊富な水は欠かせない。
また、パンパ地域には3月中旬に早霜が到来することもあり、この場合は生産量が減少する可能性がある。
USDAは2月9日、アルゼンチンの2010/2011年度のは種面積は前年度より約19%増の320万ヘクタール、生産量は同約4%減の2200万トンとなる見込みであると発表した。これは、BDCよりも生産量で250万トン多くなっており、USDAではラ・ニーニャによるトウモロコシ生産の影響はBDCよりも低いと分析していることが伺える。
このようなことを踏まえると、今後の状況次第では生産量が大きく変化する可能性もあることから、今後1か月間の生産動向に引き続き注目したい。