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2010/11年度の牛肉生産量は、前年から減少の見込み(NZ)

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2010年の牛飼養頭数、乳用牛の割合が高まる

 豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)が4月上旬に発表した報告書によると、ニュージーランドにおける2010年6月30日時点の牛飼養頭数は、前年比1%減の991万頭となった。このうち、肉用牛は同4%減の395万頭となったものの、乳用牛については、収益性が比較的高いことから前年を2%上回る596万頭となった。
牛飼養頭数の推移

2010/11年度の牛肉生産量は前年度比4%減の55万8000トン

 ビーフ・アンド・ラム・ニュージーランドによると、2010/11年度(10〜9月)の牛と畜頭数は、乾燥した気候によりと畜頭数の多かった前年度と比較して3%減の217万頭と見込まれる。
 このうち雌牛については、乳価が高水準で推移していることから、乳牛のと畜が減少し、全体では同5%減の78万頭と見込まれる。また、去勢牛についても、近年繁殖牛が減少している影響から、同8%減の55万頭と減少の予測となっている。
 こうしたと畜頭数の減少を受けて、2010/11年度の牛肉生産量は、同4%減の55万8421トンと予測される。

牛肉輸出量は東南アジア・中東からの強い引き合いが見込まれる

 2010/11年度の牛肉輸出量は、減産見込みから、前年度比4%減の35万300トンと予測される。このうち、米国向けはNZドル高が輸出の抑制要因になるとみられるものの、インドネシア、フィリピンおよび中東向けは、需要が拡大していることから、輸出先国として期待がかかる。
 なお、2010年(1〜12月)の牛肉輸出量は、前年比2%増の36万2407トンとなった。輸出先別にみると、主要輸出先である米国向けは、NZドル高の影響や域内の需要減退から、同6%減の15万6435トンとなった。一方、日本向けは同19%増の3万2330トン、韓国向けは同7%増の3万2554トンと増加した。東南アジアおよび中東向けは、所得水準の向上を背景に、同35%増の5万2679トン、同44%増の1万30トンといずれも大幅に増加した。
牛肉輸出量の推移
【伊藤 久美 平成23年4月14日発】
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