欧州委員会は6月14日、フランスの乳業メーカーであるラクタリス社によるイタリアの乳業メーカーパルマラット社の買収を承認したと発表した。これによりラクタリス社は、ネスレ(スイス)に次ぐ年間売上高世界第2位へと経営規模を拡大することとなった。
ラクタリス社は、2011年5月にパルマラット社の株式を28.97%取得するとともに、全株取得のための公開買い付けを行っていた。
欧州委員会は買収後の影響について調査し、生乳、飲用乳、クリーム、チーズなどの品目において市場シェアが拡大するものの、イタリアにおける公正取引上の問題や欧州経済地域(EFA)諸国の牛乳・乳製品市場に悪影響を及ぼさないとの結論に達したため、承認することとなったもようだ。
近年、欧州における乳業メーカーの合併が繰り返され、業界再編の兆しを見せている中、本買収に伴うラクタリス社の経営規模拡大がEU域内および国際市場にどのような影響をもたらすか注目される。