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米国農務省、2011/12年度のトウモロコシ生産量を上方修正

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 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は7月12日、2011/12穀物年度(2011年9月〜2012年8月。以下、「年度」)における国内外の主要農作物の需給見通しを公表した。これによると、米国におけるトウモロコシの生産量は、6月30日に公表された「Acreage」を受けて作付面積が上方修正され、生産予測量も上方修正された。

トウモロコシの生産量は過去最高、期末在庫も上方修正

 トウモロコシの作付面積は、先月の需給見通し(6月9日公表)では、3月の生産者意向調査に基づく数値が、天候不順や洪水等の影響として150万エーカー下方修正されたところであったが、6月30日に公表された「Acreage」を受けて、今回は160万エーカー上方修正され9228万エーカーとなった。
 収穫面積も上方修正されて8489万エーカーとなり、1エーカー当たりの収量は先月の値が据え置かれて158.7ブッシェルとなったことから、生産量は2009年の記録を2.9%上回る134億7000万ブッシェルになると予測された。
 一方、消費量については、供給量の増大と価格の低下見通しなどから飼料等向けは5,000万ブッシェル、エタノール向けは1億ブッシェル上方修正された。これらを総合して国内消費量は1億4500万ブッシェル上方修正された。また、主に中国向けの増大から輸出量が1億ブッシェル上方修正された。この結果に加え、6月30日に公表された6月1日時点の在庫調査結果も反映されて、期末在庫は1億7500万ブッシェル上方修正され、在庫率は先月の5.2%から6.4%に改善された。
 生産者平均販売価格は、過去最高値と予測された先月の値から下値、上値を50セント引き下げてブッシェル当たり5.50〜6.50ドルになると予測されている。
 今回、USDAによる在庫の上方修正は、市場関係者の予測を下回ったことから、シカゴのトウモロコシの先物価格は30セント近く値を上げた。

大豆は在庫を減らすが価格は下方修正

 大豆の2011/12年度における作付面積も「Acreage」を受けて先月の需給見通しを約140万エーカー下回る7521万エーカーに下方修正され、収穫面積は7426万エーカーに下方修正された。これは、競合するトウモロコシの作付が増加した州を中心に大豆の作付面積が減少したことによる。
 1エーカー当たりの収量は先月の値が据え置かれて43.4ブッシェルとなったことから、米国の大豆生産量は32億2500万ブッシェルに下方修正された。
 国内消費量は先月の値が据え置かれたが、米国の生産量の減少と南米の今秋の生産量の増加見通しなどによる輸出量の下方修正や6月30日の在庫報告を受けて、期末在庫は1500万ブッシェル下方修正された。
 期末在庫は下方修正されたものの、1ブッシェル当たりの生産者平均販売価格は、下値、上値を1ドル引き下げて12.00〜14.00ドルになると予測されている。
 一方、シカゴの大豆の先物価格は20セント近く値を上げた。
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【中野 貴史 平成23年7月13日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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