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2011年7月時点における韓国豚肉需給の現状と見通し

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 韓国農村経済研究院(KREI)農業観測センターが7月25日に公表した2011年8月号の畜産観測(豚編)に基づき、韓国の豚肉需給の現状と見通しを報告する。

飼養頭数

 2011年9月の飼養頭数は、母豚頭数の回復や豚肉輸入量の増加によると畜頭数の減少により、6月比1.6〜3.0%増の745〜755万頭と見込まれ、前月の予測から65万頭上方修正された。12月については、母豚の導入の遅れから9月比2.0%増の760〜770万頭にとどまると見込まれている。

表1 豚飼養頭数の推移 (単位:千頭)

 

3

6

9

12

2011年(A)

7,036

7,330

7,450-7,550

7,600-7,700

2010年(B)

9,768

9,728

9,901

9,881

A/B (%)

72%

75%

75%-76%

77%-78%

資料:韓国農村経済研究院(KREI)農業観測センター

 注:2011年9月以降は農業観測センターの予測値

と畜頭数 

 2011年6月のと畜頭数は、前年同月比33.6%減の78万頭と7カ月連続で前年を下回った。また、8月〜来年1月のと畜頭数は前年同期比21.4%減の722万頭と予測しているが、8月以降はおおむね前月より増加傾向で推移するものとみられる。
 なお、8月〜来年1月の豚肉生産量は、と畜頭数が大幅に減少したことから前年同期比19.5%減と見込まれている。
表2 豚と畜頭数 (単位:万頭)

年\月

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

2009

113

112

119

115

103

113

114

111

125

115

124

129

2010

120

114

133

123

117

117

115

118

113

129

137

127

2011

98

79

95

91

87

78

89

85

88

97

101

100

平年

117

108

117

116

111

108

109

112

114

124

128

124

2011/10(%)

82

69

71

74

74

67

77

72

78

75

74

79

 資料:国立獣医学科検疫院、農業観測センター
   注1:2011年7月以降(斜体)は農業観測センターによる予測値
   2:平年値は2006〜2010年の5年間の最低、最高値を除いた平均値
表3 月別豚肉供給量 (単位:千トン)

年\月

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

2009

75

76

87

78

79

77

66

72

80

74

76

85

2010

79

74

87

82

81

78

73

78

73

79

81

83

2011

80

53

88

100

94

79

73

71

68

72

73

71

平年

81

73

87

80

80

77

71

75

73

77

80

82

2011/10(%)

101

72

101

123

116

101

100

91

93

91

91

85

資料:農業観測センター
 注1:2011年7月以降(斜体)は農業観測センターによる予測値 
   2:平年値は2006〜2010年の5年間の最低、最高値を除いた平均値

豚肉輸入量

 2011年6月の豚肉全体(HSコード:0203)の輸入量は、国内生産量の減少や無税輸入枠の拡大により、前年同月比86.2%増の4万7,610トンと、6カ月連続で前年を大幅に上回った。
 このうち、冷蔵豚肉(同:020319)は同92.0%増の2,129トンとなった。冷凍豚バラ肉(同:0203291000)は、チリ(980トン、46.2%減)からの輸入が減少した一方でオーストリア(2,714トン、115.2%増)およびドイツ(2,351トン、761.2%増)など欧州からの輸入が増加し、同91.4%増の1万5454トンとなった。加工原料用冷凍豚肉(同: 0203299000)も同84.5%増の3万トンと、前年を大幅に上回った。
 なお、8月〜来年1月の輸入量は、国内生産量の減少により増加の勢いが一服し、前年同期比59.1%増の13万4千トンと見込まれる。
1

価格の推移

 7月(22日まで)の枝肉価格は、豚肉の価格高騰に対応した国産牛肉の消費拡大対策が功を奏し代替食肉需要が増加したことなどから、前月比9.2%安の1キログラム当たり6,968ウォン(529円:100ウォン=7.6円(7月末TTSレート))となったものの、前年同月比では49.4%高と、依然として前年を大きく上回っている。8月の価格については、出荷頭数の増加や輸入豚肉の販売拡大により、前月の予測から900ウォン(68円)下方修正した前年同月比29.1〜35.4%高の同6,200〜6,500ウォン(471〜494円)と見込まれている。

国産豚肉の代替需要

 農業観測センターが行った消費者の意向調査によると、国産豚肉価格の上昇を理由に豚肉以外の食肉を購入したという回答は83%に上った。その内訳を見ると、鶏肉が36.0%、韓牛肉17.9%、カモ肉16.0%となっており、値引き販売対策などにより価格の下落傾向が続く韓牛肉の代替消費が増えたとみられる。
2
【藤井 麻衣子 平成23年8月2日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-9532