〇過去70年間で最悪の干ばつが発生
メキシコにおいて過去70年間で最悪の干ばつが発生している。メキシコ政府はこの事態をうけて、338億ペソ(2214億円、1ペソ=6.65円)の財政支援を行うことを決定した。これはメキシコ農牧省年間予算の約半分に匹敵する大規模な予算額であり、干ばつ被害の深刻さを物語っている。
メキシコ国家水委員会(CONAGUA)によると、少なくとも1,213の自治体が、また、メキシコ農業連盟によると、2百万ヘクタールの農地および45万頭の牛が干ばつの影響を受けているとのことである。最も被害が深刻な地域は、北部、中部地域のチワワ州、コアウィラ州、ドゥランゴ州、サン・ルイス・ポトシ州、サカテカス州とみられている。なお、干ばつは3月まで続くと予測されており、今回の干ばつでメキシコの飼料作物が大きな被害を受けていることから、2012年は米国からのトウモロコシ等飼料穀物の輸入増加が見込まれている。
〇韓国政府がメキシコの食肉処理施設を認定
韓国政府は2012年1月、新たに2つの食肉処理施設に対して韓国への食肉輸出を認める決定を下した。
2010年のメキシコから韓国への食肉輸出は7,100トンであったが、2011年は韓国の口蹄疫発生などによる需給ひっ迫により、11月までで16,000トンに増加している。メキシコの食肉関係者は、今回の新たな認定により、2012年の韓国への食肉輸出は一層拡大すると見込んでいる。
(今回新たに認定された2つの食肉処理施設)
(1)Frigorifica Contreras施設(TIF番号437)
エルモシージョ、ソノラ州に位置する施設。牛肉輸出の承認を得た。
(2)Sonora Agropecuaria施設(TIF番号467)
グアダラハラ、ハリスコ州に位置する施設。豚肉輸出の承認を得た。
なお、当該施設は、同州において韓国向け豚肉輸出に関する承認を得た初めての施設となる。
注)TIF:メキシコ連邦政府による施設基準・衛生管理・検査基準に適合した食肉処理施設であり、施設
ごとに番号が割り振られている。