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2011/12年度の生産量に関してトウモロコシは増加、大豆は減少と予測(ブラジル)

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 ブラジル食糧供給公社(CONAB)は2月10日、2011/12年度(10月〜翌9月)の主要穀物状況調査(第5回)を公表した。これによると生産量について、トウモロコシは前年度比6.0%増の6083万800トン、大豆は同8.1%減の6922万8800トンと予測された。
 全国的には作物に適した天候となったが、主要生産地域である南部では、2011年11月から続くラ・ニーニャによる干ばつの影響が、年末から1月にかけて顕在化している。天候に影響を受けやすい開花・結実期に乾燥した気候となったため、南部では、トウモロコシ・大豆ともに減産と予測された。

トウモロコシ:南部は減産である一方、第2期作によって生産量は回復し、過去最高の見込み

 今年度の南部の生産は、作付面積が前年度比10.5%増の456万8100ヘクタール、単収が同19.8%減の1ヘクタール当たり4190キログラム、生産量が同11.4%減の1914万1500トンと予測された。南部では第1期作が2011年10月までに約80%がは種され、これらが干ばつの被害を受けた。1月末時点では、12〜1月に予定されていた残り20%のは種が降雨不足から進んでいない。一方、中西部では第2期作の作付が1〜3月に行われる。CONABによると、堅調な国際価格と南部の第1期作の減産を補足するため、第2期作の作付面積は同13.6%増と予測された。
 全国的に増加している作付面積と、第2期作の生産拡大によって、第1期作の生産量減少分は相殺され、2011/12年度では増加となり、過去最高の数量が予測された。
表1
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大豆:すでに収穫期にあり、生産量は前年度より減少するとの見込み

 今年度の南部の生産について、作付面積は前年度比0.3%減の910万9300ヘクタールであったものの、単収が同25.0%減の1ヘクタール当たり2344キログラムとの見込みの結果、生産量は同25.2%減の2134万8400トンと大幅な減産が予測された。主生産地である南部では、トウモロコシ同様、10〜11月頃作付されたものを中心に干ばつの被害に遭っているため、大幅減となっている。
  CONABによると、全国的にはトウモロコシほど作付面積が増加していないこと、干ばつによる発育不全のため単収が減少することから生産量減が予測されている。
 前年度と比べると大幅減となっているものの、過去5年間でみると2番目の生産量となる見込みである。
表2
図2
図3
【岡 千晴 平成24年2月23日発】
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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