2011年豚肉輸出量は前年比減(ブラジル)
ブラジル開発商工省貿易局(SECEX)によると、2011年のブラジル産豚肉輸出量は前年比4.7%減の50万3816トン、輸出額は同6.4%増の13億9249万4000ドルであった。
最大の輸出先はロシアで、衛生問題を理由に、2011年6月、一部の食肉処理施設の輸出を停止した。この影響により、ロシア向け輸出量は同47.0%減の12万4012トンと大幅減となった。また、香港向け輸出は同22.4%増の11万5496トン、ウクライナ向けは同43.9%増の5万7662トンと大幅に増加した。
ロシア、中国向け輸出の拡大を見込む
ブラジル豚肉輸出協会(ABIPECS)によると2012年のブラジル産豚肉の輸出の動向について、ロシア政府は2011年末に輸入を一部再開したため、同国向け輸出の回復を見込む。また、中国向けは、2011年4月に輸出が許可され、同年11月より輸出が開始された。今後は中国国内の需要が高まっていることから、輸出が一層伸びるものとみられる。米国は、2011年3月にサンタカタリーナ州産豚肉の輸出を解禁し、2012年3月時点で6カ所の食肉処理工場に輸出を許可した。これにより、さらに多くの国々へ輸出開始のきっかけとなることを期待しているようだ。ABIPECSによると、中国に続き、その他アジア諸国への輸出解禁も目指しているようである。
【岡 千晴 平成24年3月29日発】
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