フォンテラ、2011/12年度乳価の見込みを下方修正(NZ)
4月の見込み値から30セントの下方修正
ニュージーランド最大の酪農協であるフォンテラは5月22日、乳価(乳固形分ベース)の2011/12年度(6月〜5月)の見込みについて、前年度から約2割安となる1キログラム当たり6.05NZドル(411円:1NZドル=68円、4月末日TTS相場)と発表した。4月には、同6.35NZドルと見込んでいたが、ここから30セントの引下げとなった。また同時に、2012/13年度の初期乳価については、同5.50NZドル(374円)と予測している。
背景には粉乳の国際価格の大幅な下落
同社は、今回の下方修正の要因として、乳製品国際価格の軟化を挙げている。2012年になって以降、NZの主力輸出乳製品である粉乳の国際価格は軟化している。5月15日に開催されたGlobal Dairy Trade(注:フォンテラが2008年に開始した乳製品の電子オークション。脱脂粉乳や全粉乳などの国際価格の指標の一つとなっている。)では、全粉乳が前年比34.1%安のトン当たり2,546USドル(20万9000円:1USドル=82.19円、4月末日TTS相場)、脱脂粉乳が同32.7%安の2,573USドル(21万1000円)と大幅な下落を見せている。これは、ニュージーランドを含む主要供給国の生産増による需給緩和を反映したものとみられ、今後の価格動向が注目される。
【前田 昌宏 平成24年5月23日発】
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