欧州委員会は2012年6月8日、EU・米間のホルモン牛肉紛争に絡み設定された高品質牛肉に係る無関税割当枠について、現行の20,000トンから48,200トンに拡大することを発表。
EUはこれまで、ホルモンを投与されていない肉牛から生産される高品質牛肉の輸入について無関税割当枠を20,000トンと定めていた。
今回、無関税割当枠は2段階に分けて拡大される。第1段階は7月1日に1500トン(EU・カナダ間の合意に基づいて拡大)、第2段階は8月1日に26,700トン(EU・カナダ間の合意に基づき1700トン、EU・米国の合意に基づき25,000トン)拡大する。これにより、無関税割当枠の合計は48,200トンとなる。
無関税割当枠の拡大に伴い割当方法も変更される。これまでの割当方法は、毎月の輸出実績をベースとした輸入ライセンスにより割当枠が決められていたが、今後は四半期ごとかつ先着順に割当枠が決定される(FCFS方式)。
これにより、輸出実績がない輸出業者等も参入しやすくなるものと考えられる。