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韓国豚肉需給の現状と今後の見通し(2012年6月現在)

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 韓国農村経済研究院(KREI)農業観測センターが6月25日に公表した2012年7月号の畜産観測(豚編)に基づき、韓国の豚肉需給の現状と今後の見通しを報告する。

2012年7月の飼養頭数は970〜980万頭

 6月の飼養頭数は、母豚数が97万5千頭(前年同月比23.0%増)と口蹄疫(FMD)発生以前のほぼ同水準まで回復したことから940万頭前後(3月比5.6〜6.8%増)と見込まれる。これはFMDの被害の大きかった地域(京畿道など)においても経営の再開が順調に進んでいることが一因である。引き続き母豚数の増加が持続されるため、9月は960〜970万頭、12月は980〜990万頭と、2010年のFMD発生以前の同水準まで回復すると見通されている。
 

7月以降のと畜頭数はFMD発生前より増加見込み

 2012年5月のと畜頭数は、前月比9.6%増、前年同月比31.3%増の114万頭となった。7〜12月のと畜頭数は、飼養頭数の回復から増加し、前年同期比36.5%増の759万頭とFMD発生以前の2010年同期と比べ2.7%増になると見込まれる。
 2012年下半期(6〜12月)は、豚肉供給過剰が予測されることから、価格対策として、7〜12月の間、大韓豚肉協会が早期出荷奨励金を支出し出荷体重平均を115kgから110kgに下げる対策を実施している。これにより同協会では精肉ベースで1万5千トンの供給が抑えられると推測している。
 

7月の枝肉価格は1キログラム当たり4,600〜4,800ウォンの見通し

 6月の枝肉価格は、出荷頭数の増加により中旬以降下げ相場だったことから前月比2.3%高の1キログラム当たり4,896ウォン(7.08円:100ウォン=347円)となった。
 7月〜8月の枝肉価格は、国内産豚肉の供給量が増加するものの需要期でありことから、同4,600〜4,800ウォンと見通されている。
 9月の枝肉価格は、需要減退期を迎えることから、同4,000〜4,300ウォンと見通されている。
 10月の枝肉価格は、国内産豚肉の供給量増加に加え、需要減少期のため同3,300〜3,600ウォンと見通されている。
 
 

2012年5月の輸入量は前年同月比36.4%減

 2012年の5月の豚肉輸入量(HSコード:0203)は、前年同月比36.4%減の3万2,821トンとなった。
 また、今後、国内の供給量の増加による豚肉在庫の拡大と輸入豚肉の販売不振により7〜12月の輸入量は前年同期より40.0%減少し、9万トン前後になると予測されている。
 政府は、豚肉価格の安定化を図るため、2012年上半期(1−6月)に10万トンの輸入無税枠の措置を取った。
 また、政府は下半期(7−12月)にも5万トンの輸入無税枠の措置を計画しており、業界団体はこの措置に反発している。
 
 
【宗政 修平 平成24年7月13日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-4397