米国農務省は8月13日、干ばつの影響を受けている畜産生産者に対する支援として、1億7千万ドルを上限に食肉製品の買い上げを行う旨発表した。支援内容としては、例えば豚肉製品では1億ドル、鶏肉製品では5千万ドルを上限に買い上げが行われる。今回の買い上げは、米国内の畜産生産者への干ばつによる影響を緩和することなどを目的としたものである。なお、その財源は、関税収入の一部を農業部門への支援に活用すると定めたsection32に基づくものである。
ヴィルサック農務長官は、今回の買い上げで今後想定される豚肉価格等の下落を抑制することにより、生産者の経営安定に資するものと期待している旨発言している。
米国農務省は、干ばつに伴う飼料価格の高騰が、畜産生産者に大きな影響を及ぼしているとみていることから、飼料価格を考慮して買い上げを行うものと考えられる。また、今回の支援策は、飼料価格の高騰を受け、生産者が家畜等をと畜にまわすことで一時的に生産量が増加することにより、市場価格の著しい下落につながる懸念があることを見越しての対応とみられる。