現在も上昇が続く大豆かす価格に加え、6月末に米国の干ばつによるシカゴ相場高騰に伴い、ブラジルでは、2012年上半期は下落基調にあったトウモロコシ価格が急騰している。飼料価格への価格高騰の影響が表れてくる今後、鶏肉生産コストへの影響が顕著になるとみられる。
参考 シカゴ相場高騰を受け、ブラジルの穀物価格も上昇
UBABEFは政府に対し、今後も懸念される生産コストの上昇に対応するため生産物流通助成金(PEP)によって、中西部で生産されたトウモロコシを鶏肉生産の盛んな南部やサンパウロに移出することや、鶏肉生産量の減少によって、運転資金が不足するパッカーに対して融資を行うといった支援を求めた。
注:生産物流通助成金(PEP)とは農務省が実施しているブラジル農業プラン(7月〜翌年8月)に定められる保管・流通が不利な生産地から消費地・積み出し地への流通を促進するため、最低保証価格に流通コストを加えた引き渡し価格で購入した企業などに対し、市場価格との差額を助成する制度である。