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8月の鶏肉生産コストおよびブロイラー生産者価格が引き続き上昇(ブラジル)

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 農牧研究公社(EMBRAPA)によると、ブラジル最大の鶏肉生産量を誇るパラナ州の8月の鶏肉生産コストが、前月比12.8%高の1キログラム当たり2.37レアル(107円:1レアル=39.1円)と、7月に引き続き上昇した。これは、飼料穀物価格の高騰が主な要因とされ、8月の飼料費は同17.4%増の1.76レアル(69円)となった。生産コストに占める飼料費は3カ月連続で上昇し、8月は全体の74.3%を占めた。
図1

生産コスト上昇によって生産者価格も上昇

 ブラジルの主要消費地であるサンパウロ州の8月の生産者価格は、前月比23.7%高の1キログラム当たり2.3レアル(90円)と上昇したものの、パラナ州の生産コスト(2.36レアル)をわずかに下回っている状況である。
図2
 生産コスト上昇に伴い、ブロイラー生産者価格が7月末から急騰し、8月中旬より生体1キログラム当たり2.4レアル(94円)で高止まりしていた。9月に入り、11日に同2.45レアル(96円)、13日に同2.5レアル(98円)と再び上昇傾向に転じた。

参考 ブラジル、ブロイラー生産者価格が急騰
図3

飼養羽数の調整による価格コントロールの可能性

 2012年1月から上昇を続けている大豆かすおよび、6月末の米国の減産を受けて上昇に転じたトウモロコシの価格上昇は今後、さらに生産コストを押し上げる恐れがある。
 2011年は単月のふ化羽数が5億羽を上回って推移したが、現在、生産コストを割り込む生産者価格の改善をはかるため、生産者は飼養羽数を減らして対応しているという。ブラジルブロイラー用ひな生産者協会(APINCO)は、2012年8月〜12月にかけて、ふ化羽数が前年同月比を5〜10%下回り、4億羽台で推移することを予測していることからも、さらなる生産者価格上昇が懸念される。
【岡 千晴 平成24年9月19日発】
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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