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アルゼンチンの牛肉需給動向(2012年1〜9月)

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と畜頭数は回復基調に

 アルゼンチン牛肉・牛肉副産物産業・取引会議所(CICCRA)によると、2012年の牛と畜頭数は毎月おおよそ94万頭の水準が維持されており、前年より緩やかな回復基調にある。
  2012年9月のと畜頭数は前年同月比1.8%増の96万5千頭となり、今年1〜9月の平均と畜頭数を2.8%上回った。また、1〜9月の累計でも同4.6%増の844万頭となった。
 と畜頭数が増加する一方、9月の生産量は前年同月比0.9%減の21万8千トンとなり、およそ2千トン減少した。1〜9月の累計では前年同期比2.5%増の190万8千トン、数量では4万6千トンの増加となった。1頭当たり平均枝肉重量は前年同期比2%減の226kgであった。
図1
図2
図3

牛肉供給量のうち国内消費の占める割合がさらに増加

 牛肉供給量全体における国内消費の割合は、輸出量が減少したことなどから、2011年1〜9月は89.6%であったのに対し、2012年同期は92.9%に達した。
 1人当たり牛肉消費量は前年同期比5.2%増の57.3キログラムとなった。とはいえ、過去最高となった2009年同期と比べると16.1%減である。

輸出量は前年同期を大幅に下回る

 CICCRAでは、毎月提起してきた国際競争力の減退は、アルゼンチン国家動植物衛生機構(SENASA)公表の貿易統計に明らかに反映されているとしている。これによると、9月の輸出量は前月比22.4%減、前年同月比では39.8%減の8,698トン(製品重量ベース)となった。
 1〜9月の累計は前年同期比28.1%減の89,216トンと過去8年間で最低の数量を記録し、過去最高であった2005年の累計と比較すると74.7%の減少となった。このうち、冷凍・生鮮肉は同27.7%減の66,974トンとなり、当期の輸出量全体に占める割合は45.5%から41.6%に減少した。主要な輸出先は、チリ(輸出量シェア28.3%)、イスラエル(同25.6%)、ロシア(同18.0%)であり、これにドイツ(同7.6%)、ブラジル(同6.9%)が続いた。輸出量が前年同期を上回ったのはチリのみであり、これはチリが主要輸入先であるパラグアイからの輸入を衛生問題により停止していたことが要因であった。その他の国については軒並み前年同期を下回った。
 EU向けのヒルトン枠(EU向け骨なし高級生鮮牛肉の低関税割当枠)は同5.8%減の15,730トンとなった。
【横打 友恵 平成24年11月29日発】
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