2012年ブラジル産鶏肉輸出は前年を下回る(ブラジル)
2012年の鶏肉輸出量が356万トンと前年をわずかに下回る
ブラジルの2012年の鶏肉輸出は輸出量が前年比0.3%減の356万370トン、輸出額が同4.7%減の67億3238万ドル(1ドル=81円:5453億2278万円)となった。2011年の鶏肉輸出量は過去最高だったが、2012年はわずかに前年を下回った。
2012年は北米の干ばつにより、飼料穀物価格が高騰したため、南米産の飼料穀物への代替需要が高まった。これを受け、ブラジル国内の飼料穀物価格が高騰し、鶏肉生産コストが高騰したことにより、生産者は飼養羽数を減らし、鶏肉の生産量が減少した。
ただし、鶏肉輸出量は世界最大、鶏肉生産量は米国、中国に次ぐ第3位と前年と順位では前年と変わっていない。
2012年の日本向け輸出は38万トンと前年度を大きく下回る
日本向けブラジル産鶏肉は輸出量で前年比14.3%減の37万9505トン、輸出額で同26.7%減の9億7111万ドル(786億5991円)となった。この要因として、2012年は日本の国内鶏肉生産が前年の東日本大震災の影響から回復し、一昨年前と同水準に回復したこと、輸入鶏肉の在庫に過剰感があったこと、また、中国やタイなどからの鶏肉調製品の輸入が冷蔵・冷凍鶏肉より高い水準にあったことが挙げられる。
【岡 千晴 平成25年1月18日発】
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