中国政府は、国際獣疫事務局(OIE)に対し、広東省およびチベット自治区における口蹄疫の発生を通報した(2013年3月1日)。
中国では、本年1月に四川省にて口蹄疫(豚:O型)が発生しているが、今回は2月に広東省にて豚にA型、チベット自治区にて牛にO型がそれぞれ発生した。
2011年1月以降、近隣の香港では、2011年に豚に同じO型が3回発生していたが、広東省では、初めての発生となる。近隣には、湖南省や広西チワン族自治区など、有数の養豚地域を抱えており、政府の適切な処置が求められる。
※ 豚飼育頭数(2011年): 湖南省:4158.2万頭 (全国第3位:国内シェア約8.9%)
広西チワン族自治区:2412.0万頭 (同第7位:同約5.2%)
広東省:2300.6万頭 (同第8位:同約4.9%)
また、チベット自治区では、2011年8月以降、口蹄疫が散発しており、チベット自治区における口蹄疫の常在化が懸念される。チベット自治区は、中国における主要な肥育産地の1つ※であり、今後も同自治区における口蹄疫の発生や近隣地域への拡大に注意する必要がある。
※ 牛飼育頭数(2011年): 614.9万頭 (全国第5位:国内シェア約5.9%)
【概 要】
(広東省)
・発 生 日 : 2013年2月18日
・発生場所 : 茂名区
・病 原 : 口蹄疫ウィルス(血清型:A型) ※発症原因:不明
・患畜概要 : 豚(飼養数948頭・発生数88頭・死亡数0頭・淘汰数948頭・と畜数0頭)
(チベット自治区)
・発 生 日 : 2013年2月19日
・発生場所 : ラサ市曲水県
・病 原 : 口蹄疫ウィルス(血清型:O型) ※発症原因:不明
・患畜概要 : 牛(飼養数37頭・発生数13頭・死亡数0頭・淘汰数37頭・と畜数0頭)