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米国農務省、トウモロコシの飼料等向けを上方修正

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 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は3月8日、3月の世界農産物需給推計の月次報告を公表した。米国における2012/13穀物年度(9月〜翌8月)のトウモロコシと大豆の生産に係る数値は、既に収穫が終わっているためすべて前月の予測値が据え置かれた。今回の報告では、トウモロコシの輸入量および飼料等向け消費の予測値が上方修正されたものの、輸出量が下方修正されたことにより、期末在庫は前月の予測値が据え置かれた。大豆はすべて前月の予測値が据え置かれた。

トウモロコシの輸出量は2か月連続下方修正

 米国におけるトウモロコシの需給見通しは、生産が既に終了しているため前月の予測値が据え置かれた。輸入量は2月の輸入実績を反映し、2500万ブッシェル(63万5000トン)上方修正された。消費量はブロイラーなどの生産量の増加を背景に飼料向けが前月の予測値から1億ブッシェル(254万トン)上方修正された。一方、輸出量は米国産トウモロコシの価格の上昇による販売量の減退、ブラジルの輸出量の高まりや飼料小麦価格の価格優位性の高まりを受け、前月の予測値から7500万ブッシェル(19万5000トン)引き下げられた。今回、飼料等向けが増加したものの、輸入の増加分と輸出の減少分がこれを埋め合わせるかたちとなり、期末在庫および在庫率は前月の予測値が据え置かれた。一方、生産者平均販売価格は、米国産トウモロコシの需要の減退などを受け、上値が前月の予測値から0.20ドル引き下げられ6.75〜7.45ドルになると予測された。

大豆価格(上値)はわずかに引き下げられる

 大豆も生産が既に終了しているため、今回の大豆の需給見通しでは、生産に係る数値は前月の予測値に据え置かれた。また、消費量なども前月の予測値が据え置かれた。一方、生産者平均販売価格は、2013年産の南米産大豆の豊作予想を受け、米国産大豆の販売量の減少が見込まれることから、上値が先月の予測値から0.25ドル引き下げられた。下値は国内で搾油向けなど、一定の需要が見込まれることから、同0.25ドル引き上げられ、1ブッシェル当たり13.80〜14.80ドルになると予測された。

  なお、米国のトウモロコシ及び大豆の2013/14年度の生産予測については、海外情報掲載の「米国農務省、2013/14年度トウモロコシ等の需給見通しを公表〜2013年農業アウトルック・フォーラムから〜」を参照いただきたい。
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【山神 尭基 平成24年3月11日発】
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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