3月19日のグローバルデーリィトレード(GDT、フォンテラ社主催の乳製品電子オークション)では、全粉乳が前回(3月5日)比19.0%高のトン当たり5,116USドル(前年比54.3%高)と大幅に続伸し、2008年のGDT開始以来過去最高値を記録した。脱脂粉乳も同7.7%高の4,050USドル(前年比29.6%高)と堅調な値動きを見せた。2月からオークションに上場されているバターも、同11.5%高の4,550US ドルと値を上げた。
なお、今回の上場対象となった各乳製品の数量の合計を見ると、前回比27.0%減の1万5994トン(前年比42.9%減)と低い水準であった。
図 グローバルデーリィトレードにおける脱脂粉乳および全粉乳価格の推移
こうした価格上昇の背景には、NZ北部が干ばつとなっており、生乳生産量が当初の見込みを下回るとみられることがある。
NZでは2013年以降、乾燥した気候が続いており、3月15日には、北島全土が干ばつによる自然災害地域に指定されることとなった。土壌水分の減少などで牧草の生育状況の悪化が懸念されており、酪農生産者団体のデーリィNZは、2月の生乳生産量について、北島のノースランド地域は前年同月比約20%減、ワイカト地域は同約15%減と減産見通しを示している。
(参考)NZ 干ばつの発表を受け、乳製品国際価格急伸(3/7配信)
http://www.alic.go.jp/chosa-c/joho01_000786.html