中国政府は5月7日、国際獣疫事務局(OIE)に対し、ウイグル自治区における口蹄疫の発生を通報した。
 ウイグル自治区では、4月8日にも牛にA型の口蹄疫が発生しており、中国全土においては,今月2日にチベット自治区で発生するなど、3月以降、牛のA型口蹄疫ウイルスの発生が続発している(今回で5例目)。
 これらの発生はいずれも、中国西部(新疆ウイグル自治区・チベット自治区・青海省)での発生となっているが、そのうち、チベット自治区は、全国第5位(2011年)の牛肉の主要生産地であるとともに、四川省(同第1位)や雲海省(同第3位)などの主産地にも隣接していることから、今後の口蹄疫の発生エリアの拡大と牛肉生産への影響が懸念される。
 今後、当該各自治区や雲南省などといった国境地域での防疫対策の強化が待たれる。
    ※ 新疆ウイグル自治区の牛飼育頭数(2011年):318.2万頭 
      (全国第17位:国内シェア約3.1%)
 【概 要】
   ・発 生 日 : 2013年5月7日
  ・発生場所 : 新疆ウイグル自治区アクス地区 
  ・病  原 : 口蹄疫ウィルス(血清型:A型)  ※発症原因:不明
  ・患畜概要 : 牛(飼育頭数63頭・発生頭数16頭・死亡数0頭・淘汰数63頭・と畜数0頭)
           羊(飼育頭数176頭・発生頭数0頭・死亡数0頭・淘汰数176頭・と畜数0頭)