中国政府は5月24日、国際獣疫事務局(OIE)に対し、チベット自治区における口蹄疫の発生を通報した。
チベット自治区における口蹄疫(A型)の発生は、本年に入り4月以降4例目となる(いずれも牛に発生)。中国全土において、A型口蹄疫の発生は、本年既に10例目となっている。
この状況を受け、中国農業部は、チベット自治区他9地方政府や農業部所属機関関係者が参集した会議の場において、口蹄疫の検査強化、ワクチン接種の徹底など、口蹄疫対策の強化を打ち出した。強化策の主な内容は以下のとおり。
・ 口蹄疫(A型)の確認検査の強化
・ 農業部所属機関による疫学調査の強化および口蹄疫の監視範囲の拡大
・ 国家動物感染症強制ワクチン接種計画に基づいた、種雄牛および乳牛へのワクチン
接種の徹底
・ 省を越える家畜の移動時のにおける検査の強化
・ 病畜などの処理に対する監視の強化 など
(2013年のA型口蹄疫発生状況)
・牛:9例 3月:1例(青海省)
4月:2例(新疆ウイグル自治区、チベット自治区)
5月:6例(新疆ウイグル自治区(2例)、チベット自治区(3例)、青海省)
・豚:1例 2月:1例 広東省
【概 要】
・発 生 日 : 2013年5月24日
・発生場所 : チベット自治区林芝市
・病 原 : 口蹄疫ウィルス(血清型:A型) ※発症原因:不明
・患畜概要 : 牛(飼育頭数207頭・発生頭数51頭・死亡数0頭・淘汰数207頭・と畜数0頭)