2012/13年度のトウモロコシ生産量は記録的豊作と予測(ブラジル)
ブラジル食糧供給公社(CONAB)は7月9日、2012/13年度(10月〜翌9月)の第10回目となる月例の主要穀物作付状況調査報告を公表した。これによると、トウモロコシの生産量は前年度比8.4パーセント増の7908万トンと前月予測(7,847万トン)を上方修正した一方、大豆については同22.7パーセント増の8,146万トンと前月予測(8,128万トン)とほぼ同じになった。
参考
2012/13年度のトウモロコシ生産量予測を引き続き上方修正(ブラジル)
第1期作トウモロコシの作付面積は減少
第10回調査によると、第1期作トウモロコシの作付面積は前年度比8.8パーセント減の689万3千ヘクタールと報告されている。これは北東部および南部において2年連続の降雨不足があったことや生産者が従来とは逆に第1期作に早生種の大豆を作付けし、トウモロコシを第2期作とする方法を選択したことが要因とされている。北部や北東部の一部の州では単収の低下があり、前回調査と比較し、0.4パーセントの減少となった。なお、第1期作のトウモロコシは農家の自家消費用を除いて収穫は終了している。
パラナ州では記録的な単収の増加
第2期作のトウモロコシは、中西部から南部にかけての生産地域において2月に多雨の影響を受けたが、その後の天候の回復により、すべての地域において作付面積の増加が見られた。全国第2位の生産州であるパラナ州では、トウモロコシのすべての生育段階において天候に恵まれたことから、前年度と比較して記録的な単収の増加となった。さらにゴイアス州を除く中西部から南部の生産州で同様の増加が見られた。このため、第2期作トウモロコシ生産量は前年比13.1パーセント増の4424万トンと予測されている。この結果、2012/13年度のトウモロコシ生産量は前年比8.4パーセント増の7908万トンの記録的数量が見込まれている。
大豆作付面積も大きく増加
今回の調査では、大豆の作付面積が前年に比べ大きく増加していることが確認された。これは、これまでの調査で報告されてきたとおり、国内外における好調な価格と先物取引の増加が要因とされている。
大豆の生産段階で指摘された降雨の遅れによる播種時期の遅れ、収穫時期の降雨、また、中部から南部地域でのサビ病の発生等も、当初懸念された単収への影響にはならなかった。このため2012/13年度の大豆の作付面積は、前年比10.7パーセント増の2772万ヘクタールとなっている。
また、特に南部の各州において重要な生育時期が天候に恵まれたことから、中部・南部地域の平均単収は前年比15.1パーセント増の1ヘクタール当たり3トンとなり、全国では同10.8パーセント増の1ヘクタール当たり2.9トンとなった。こうしたことから生産量は同22.7パーセント増の8146万トンとしている。
【横打 友恵 平成25年7月18日発】
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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